実店舗のサービスをECサイトでも再現したい
――どのようなECサイトを目指していますか?定方:東京・日本橋にある「日本橋西川」という店舗がフラッグシップとなるお店となりますが、ここでは寝具を買えるだけではなく、睡眠のお悩みに応えるさまざまなサービスを提供しています。
「ねむりの相談所」としてお悩みにお応えしたり、枕をオーダーメイドで作ったりすることもできます。
「N3D‐body」という最先端の3Dスキャンシステムで体型を計測し、そのデータから体に合う枕やマットレスをご提案することもできます。
▲「N3D‐body」で体型に合った枕やマットレスを提案できる「西川公式オンラインショップ」は、「日本橋西川」のウェブバージョンとしてサービスを提供することを目指しています。オンラインショップではまだ提供できないサービスもありますが、付加価値のあるサービスを提供しようと日々、奮闘しています。
▲広域戦略事業部 第1部 第2課 リーダー 定方真麻氏 ――実店舗のようなリッチなサービスをECサイトでも提供しようと考えているのですね。定方:ECサイト強化の方針は主に3つあります。まず1つ目として、お客さま目線でのサイト作りに気を付けています。実店舗の接客にいかに近づけられるかを意識し、お客さまがどのような情報が欲しいのか、どのようなコンテンツがあると商品を買っていただけるのかを考えて、お悩みを解決できるような情報発信を心がけています。
サービス面では、実店舗でも提供していますが、分割払いの金利を当社が負担するサービスを提供しています。高価格帯の商品もお買い求めやすいようにしています。
2つ目には、お客さまと直接やり取りできることを生かし、お悩みを吸い上げて商品開発に生かしています。そこから開発した商品をオンラインショップ限定商品として発売する取り組みも行っています。
3つ目として、当社の価値を伝えることを意識しています。商品の良さが伝わる画像を掲載したり、複数回買っていただけるお客さまを増やすためにCRM施策も行っています。
当社の製品をお使いいただいている大谷翔平選手や羽生結弦選手などを起用したキャンペーンも展開しています。大手企業と販促のタイアップも行い、ブランドの認知拡大に貢献したいと考えています。
ECサイトはお客さまからの問い合わせの窓口でもあり、レビュー機能などからもお客さまが求めていることを一番肌で感じられるチャネルだと思います。日々、お客さまの声を集め、ページの改善に生かしています。
店舗スタッフの接客スキルをコンテンツに活用
――店舗スタッフが商品をお薦めするコンテンツもあるのですね?定方:EC側の目線だけでサイトを作ると、どうしても事業者目線ばかりになってしまいます。実際に実店舗で接客しているスタッフがどのようにお客さまへ商品を説明しているのかを、ECサイトのコンテンツとして提供することで、よりお客さまに分かりやすく商品の魅力を伝えることができると思っています。
早田:「スリープマスター/スリープアドバイザー」などの資格を持つ店舗スタッフが日々、眠りのプロとしてお客さまの眠りのご相談に対応しています。そこで培った経験を生かし、ECサイトでも接客させていただくという感覚で、店舗スタッフもコンテンツ制作に携わっています。
▲広域戦略事業部 第1部 第1課 早田真也氏――店舗スタッフのコンテンツはどのようにECサイトに投稿しているのですか?早田:昨年5月にビジュアルマーケティングツール「visumo」を導入しました。「visumo」を活用し、写真や文章を通して、商品の魅力を伝えたり、商品選びの参考になるようなコンテンツをECサイトに投稿しています。