2023.06.26

【データに見る「ECの地殻変動」】<第16回>リピーター獲得の秘策は二兎を追うこと


「肯定度」とは?


だが、最近、リピート購入に関する興味深い分析記事を目にした。Googleの調査分析サイト「Think with Google」で「肯定度」というキーワードが述べられている。

同社によれば顧客がリピート購入するには初回購入検討時がポイントだという。消費者が強い自信をもって初回購入した場合、リピート率は高く、逆の場合のリピート率は低いと分析されている。

要するにリピート顧客化の勝負は既に初回購入時についているとの主張だ。この強い自信を同社は「肯定度」と表現している。

ここ数年、LTV(顧客生涯価値)の向上というキーワードを頻繁に耳にする。そのために初回購入済みの顧客に対し、リピート購入の販促を積極展開する事業者は多い。

もちろん真っ当なアプローチだが、グーグルの分析結果が正しければ、初回購入時の販促施策も極めて重要な意味を持つ。

「二兎を追うものは一兎をも得ず」というが、EC人口の増加がこれ以上見込めない状況下、「新規と既存の二兎追いは大切だ」と最新版の通信利用動向調査結果を起点に感じた次第である。
















RECOMMEND合わせて読みたい

RELATED関連する記事

RANKING人気記事