2023.06.23

【オプションを初めて外部提供】『futureshop』取締役 安原貴之氏「コスパ高い機能でライブコマース普及を支援」

フューチャーショップ 取締役 セールス・マーケティング部 統括マネージャー 安原貴之氏


SaaS型ECサイト構築プラットフォーム「futureshop(フューチャーショップ)」を提供するフューチャーショップは今年5月、ライブコマース機能「Live cottage(ライブコテージ)」の外部提供を開始した。自社ECサイトでライブ配信でき、購入につなげやすい機能を、安価に提供している。ライブコマースの普及を支援するサービス提供の要因や、「futureshop」の機能拡充の状況について、取締役セールス・マーケティング部統括マネージャーの安原貴之氏に聞いた。



割安感のある料金設定


――「Live cottage」の外部提供を開始した。オプション機能を外部に提供するのは初めてか?

他社のカート導入企業にサービスを提供するのは初めてだ。昨年、「futureshop」の導入企業向けに提供を開始してから、他社のカートを導入している事業者から「ライブコマースプラットフォームを探している」という問い合わせが来ていた。当社としても、多くのEC事業者に必要な機能という実感があり、提供に踏み切った。


▲「Live cottage」で多くの事業者がライブコマース実施

――外部提供を視野に入れてサービス開発したのか?

ライブコマース市場は日々、変化しており、環境に合わせて機能を改善しつづける必要がある。そのため、「futureshop」本体とは別チームで開発を行い、連携できる仕組みを採用したため、当初から外部提供可能ではあった。結果として汎用性のある形で開発したことで、外部提供に踏み切ることができた。

――「Live cottage」開発の狙いは?

ライブコマース市場は拡大方向にあるが、SNSライブ系を除くと中小EC事業社がチャレンジできるような価格帯のサービスがなかった。当社ではオプションとして提供を開始していることもあり、比較的安価に利用していただけるようにしている。外部提供の際は、料金体系は少し変わるが、それでも割安感があると思う。

――機能的にも他のライブコマースプラットフォームとは違うのか?

例えばSNSライブでは、購入導線が作りにくいという課題があった。ライブ配信を見ながら気になった商品を購入したくても、画面を遷移すると配信は見られない。ライブ配信後に商品を購入するとしても、ECサイト上で買いたい商品が見つけにくいケースもある。また、ライブコマースプラットフォームの場合、受注情報がプラットフォーム側に作られるため、受注処理が煩雑になるといった課題もあった。


▲ライブ配信から購入までがスムーズ


コミュニティー醸成に活用


――ライブコマースで成果を上げている導入企業は増えているのか?

まだ試行錯誤している事業者が多いと思う。中国のように1回のライブコマースで大きな売り上げを上げるような事例は、日本市場ではほとんどない。顧客とのコミュニケーションを深め、コミュニティーを醸成する手段として活用していくのが現実的だと考えている。

OMOの流れもある中で、実店舗のスタッフの接客スキルをデジタル活用していこうというニーズがある。ライブコマースだけで収益を上げるというよりは、実店舗とECを含めた顧客との関係構築によりLTVを上げることに主眼を置いているケースが多い。

KPIの設定が難しい中で、それでも取り組んでいくポテンシャルを感じているEC事業者は多い。そういった面でも、低コストで導入できる「Live cottage」は最適だと思う。

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