2023.04.28

ZOZO、商品取扱高は7%増の5443億円 「ジャンル拡大」「リアル連携」「生産支援」で8000億円超へ

ZOZOは4月27日、2023年3月期の決算発表を行った。商品取扱高は前期比7.0%増の5443億1700万円だった。コロナ禍の落ち着きによる外出需要拡大により、アパレル市場が活気付いている。その追い風を受け、テレビCMなどのプロモーションや、大型セール「ZOZOWEEK」の強化により、購入者数の拡大につなげた。

今後の戦略について澤田宏太郎CEOは、「その他を除く商品取扱高で5000億円に到達でき、ゲストを除くアクティブユーザー数(ZOZOTOWNのみ)も1000万人を超えることができた。5000億円はわれわれが10年以上前から目指していた数字だ。これを一区切りとして、今後、アクティブユーザー数(ヤフーショッピングにおけるZOZOTOWN店のユーザーも含む)は現在の1100万人から1500万人まで獲得できる余地があると考えている。会員の年間購入回数におけるシェアも現状の5回に1回(20%)から、4回に1回(25%)程度まで高めたい。この広がりにより、ポテンシャルとして(商品取扱高)8000億円は見えている」と話す。


5つの拡大方針を発表


今後の拡大方針として、①より幅広い層の取り込み ②一人あたり購買頻度向上 ③生産支援 ④コスメ拡大とその次 ⑤テクノロジーの収益化――の5点を挙げている。



来店者の体型や要望に応じてスタイリングを提案するリアル店舗「niaulab(似合うラボ)」を展開したり、「ZOZOTOWN」とブランド実店舗をつなぐOMOプラットフォーム「ZOZOMO」やショップスタッフの販売サポートツール「FAANS」の活用を促進したりすることで、リアル店舗との連携を深め、会員の利用頻度向上につなげる。



昨年9月に開始した生産支援サービス「Made by ZOZO」は参加ブランド数が8ブランドになった。「ブランドさんにとって取り組みやすい施策という話をありがたいことにお伺いしている」(澤田CEO)と話す。



シップスが「Made by ZOZO」専用ブランドの販売を開始するなど、参加ブランドが徐々に増えている。1型当たりの販売数は通常生産品と比較して1.45 倍になっている。今後、早期に二桁億円の利益創出を目指す考えだ。 

コスメにおいては目標としていた商品取扱高100億円には届かなかったが、着実に成長しており、「コスメを売っているサイトとしてはすでに最大級のところには来ている。胸を張って最大だといえるところまで成長させたい」(同)と話す。



コスメで得たカテゴリー展開のノウハウを生かし、新たなカテゴリーへの本格展開も検討している。「いずれ皆さまにちゃんとお話しできる時が来ると思う」(同)と語った。

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