2023.04.25

ライフェックス【連載〈第10回〉】ECの売上戦略×ブランディング!ECの売上を上げるための3ステップ


私、工藤一朗(くどう・いちろう)が代表取締役を務める株式会社ライフェックスではこれまで、通販・ECをはじめとした、数多くの企業のブランディングの構築から新規獲得、CRMまでを一気通貫で支援し、成功に導いてきた。この連載では、アフターコロナの新規獲得に関するノウハウを、余すところなくお伝えしていきたい。


前回はブランドを適切に体現する、フルフィルメントに対する考え方をお伝えした。

【前回記事リンク:https://netkeizai.com/articles/detail/8265

店舗販売や通販、EC、さらに派生して今はライブコマースも注目を集めており、現代は購買方法が多様化している。販売チャネルの多様化にともない、新規顧客獲得やLTVに悩む企業も多い。そんな中、ECで売り上げを上げるためには3段階の手順が存在する。

連載10回目を迎える今回は、これまでお伝えしてきた要点を踏まえて、ECの売り上げに直結するブランド戦略についてお伝えしていきたい。


ステップ1:<価値を作る>モノよりコトの価値を作る


新規獲得に苦戦する企業が多い中、まず、これからは「価値を作る」ことが求められる。多くの企業では、ここの手順で失敗している。「何が売れるか」を考えてから、もの作りやマーケティングをスタートしていることが多いが、モノよりコト(価値)を考えることからスタートすべきだ。

社会的な視点が含まれる「パーパス」という言葉が使われるようになってきたように、時代背景から「価値」の重要性は変わってきている。今の市場、世の中、社会に対して、どういう価値を提供し、どういう共感や支持を得るかが大切である。

化粧品一つとっても、自分たちの商品ブランドの価値をしっかり把握していなければ、新規獲得戦略につながっていかない。自分たちの理念やポリシーという言葉を使ってもよいだろう。そのブランドをしっかりと言語化し、共通言語を作り、社内浸透させることが重要だ。これが最初のファーストステップとしてやるべきことだ。


ステップ2:<新規を作る>顧客にブランド価値を伝える新規獲得戦略


次に、ステップ1で構築した価値をどうやって1人でも多くの新規顧客に伝えるか。ステップ2では、いわゆる新規獲得戦略にひもづく話になる。

広告表現の規制が緩かった時代は、新規獲得がしやすかった頃もあった。しかしながら、今後この広告規制が緩和されることはおそらくない。より限られた広告規制の中で表現しなければならない。ひいては、広告以外の環境で、その商品の価値やブランドを認識してもらい、興味を持ってもらう必要性があるということだ。

「価値とは?ブランドとは?」

私は常にこのようなクエスチョンを持つようにしている。この疑問に対する当社の定義としては、「ブランド=カスタマープロミス」だ。つまりブランド側が顧客および、社会に対してどういう約束を掲げるか。そしてそれが価値になり、その価値に対して顧客が評価、共感、さまざまな感情がでてくるというステップになる。

さらに、新規獲得戦略としての広告記事の作り方やLPの作り方、SNSの考え方は、ステップ1で定めた「価値」に対して全て矛盾がないかどうかが重要となる。当社では、これを40項目に分けて、全てを言語化していくことを推奨している。具体的には、言語化したすべての40項目に対して、出口戦略を作るというのがステップ2の役割だ。

企業のほとんどが、まず40項目の言語化ができておらず、その出口戦略がない。そのためパフォーマンスが上がらないという状態が散見されるのだ。

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