2023.02.14

【生鮮品EC<第3回>】高付加価値の食材で「ハレの日」戦略強化 コロナ後を見据え、多様なニーズに対応


【EC】ビビッドガーデン「食べチョク」

希少性ある食材で差別化 法人ギフトの需要取り込みも


産直通販サイト「食べチョク」を運営するビビッドガーデンは、希少価値の高い食材を取りそろえることで、外食の代わりに家で品質の高い食材を求める人から支持を得ている。カジュアルギフトによる需要も捉えている。

コロナ禍で、自宅でも外食気分を味わえるような希少価値の高い食材を求めるユーザーが増えた。生鮮野菜・卵などは日常使いとし、畜産・水産物系はハレの日に食べるという人が多いようだ。ウェブでのレコメンド機能で提案することで日常使いのユーザーにも接点を広げる。

2022年の年末年始商戦については「社内の目標をクリアできた」(秋元里奈社長)と好調に推移。2022年11月に、「年末年始を楽しむ厳選食材の詰め合わせ『冬の福袋』特集」ページを開設した。幻の海老と言われる「ガサエビ」や紅白イチゴなど産直ならではの珍しい食材を詰めた福袋を30種類以上用意した。


▲産直ならではの珍しい食材を詰めた福袋を30種類以上用意

なかでも水産物で産直のメリットを生かした。「生きたまま届くというのは他の流通ではできない。差別化になっている」(秋元社長)と話す。

生鮮野菜など日常的に食べるものは時短や効率を求めがちだが、ハレの日は、食材が届いたときの期待感や食べるまでのエンタテインメント性を楽しむ点を訴求する。サイト上で生産者を指名して購入できることから、より希少性があって一般流通では購入できない食材をアピールしている。食材にこだわる飲食店からの注文も目立つという。

単身世帯の「ごほうび需要」に加え、到着日を家族や知人のパーティーに合わせる利用も増えているという。秋元社長は「リアルで集まれる機会が増えてきたことで利用シーンが変化しつつある」と見ている。


▲フルーツ法人ギフトの提案を強化

今年1月からは、従業員や顧客へ品質の高い新鮮フルーツを贈ることができる「フルーツ法人ギフト」も開始した。こだわりの食材をビジネスでも活用できる法人向けサービス「食べチョク for Business」の一つとして、法人ギフト需要も積極的に取り込んでいく考えだ。








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