2023.01.24

【連載〈第8回〉】価値あるCRM施策とは?顧客視点と理念をつなぐ「メインメッセージ」戦術とLINEの活用


LINEを活用して顧客のニーズや趣味趣向を探る


LINEには、顧客のニーズや趣味趣向のデータを収集できるアンケート機能などが備わっている。他のツールではデータを取りづらいところも、LINEだと気軽にコミュニケーションの一つとして情報を収集でき、顧客データを保持できる。

一人ひとりに合った情報を届けるためにも、顧客の趣味趣向・興味関心を聞くことは、CRMおいて重要なポイントだ。

例えば、化粧品を売る場合は「肌トラブル診断」、食品を取り扱う企業の場合は「好きな食べ物のアンケート」など、商品やサービスによって、情報の集め方や切り口は異なる。こういった情報収集は、まさに顧客関係管理(CRM)の基本と言えるだろう。

にもかかわらず、私が感じているのは、顧客情報を取ろうと努めている企業はあまり多くないということだ。「顧客満足度を上げよう」とこれだけ言われているわりには、顧客のニーズや趣味嗜好まで知ろうとする姿勢がみられないことが多い。コミュニケーションチャネルの機能面やインフラ的に難しいという側面があるかもしれないが、顧客情報の収集のための企業努力は、もっとあってよいだろう。


リアルの接客をイメージしたアプローチ


例えば、実店舗にいる店員の接客を頭に思い浮かべてみてほしい。

接客する店員は、その場の雑談の中から、顧客の悩みや嗜好をヒアリングし、一人ひとりに合った、おすすめ商品を紹介する。

本来はこういったアプローチをしなければいけないのに対して、「新商品ですよ、安いですよ、だから買ってください」と、一方的なアプローチをしたらどうだろうか。購入に至る顧客は極めて少ないと思われる。

だからこそLINEを活用して顧客とコミュニケーションを取り、その中でニーズや趣味嗜好の情報を収集することで、価値のあるCRM施策ができるのだ。

実店舗の武器はもちろん圧倒的にあるが、一方でECは、データベースを蓄積することにより、属人化にならない接客ができるという、実店舗のデメリットを補える側面を持つ。

ECでもリアルの接客をイメージすることにより、今の自分たちの「サービスの質」が、よりはっきりと見えてくる。あなたの会社ではどうだろうか?

メインメッセージの戦術やLINEの活用を、今後のCRM施策にぜひ取り入れてみてもらいたい。





RECOMMEND合わせて読みたい

RELATED関連する記事

RANKING人気記事