2022.11.15

【メーカー奮闘記】「カリモク家具」、わずか2カ月でEC開設 便利なお買い物体験で今期170%成長へ

写真左からEC事業チームの鈴木里紗氏、営業推進部の花井博司部長、EC事業チームの澤井敏幸氏


商品の説明や選び方を動画で紹介


――動画はどのように活用しているのですか?

鈴木:動画は2種類のコンテンツを配信しています。1分で商品を解説する「商品説明動画」と、家具を選ぶ際のポイントをスタッフが説明する「家具選びのポイント」の2種類です。



▲1分で商品を解説する「商品説明動画」

澤井:お客さまの利便性を高めるために、画像やテキストだけでは伝わりにくい点を動画で視覚的にお伝えしたいと考えています。「家具選びのポイント」では、ショールームで実際に接客している際にお伝えしている内容をテーマごとに切り取り、分かりやすくまとめています。

撮影もショールームで行っており、動画から「実物を見たい」と思っていただき、ショールームに足を運んでいただくきっかけになることも期待しています。実際にショールームで「動画を見ました」と言ってくださるお客さまもおります。

――動画の制作は大変ではないですか?

澤井:動画の企画や撮影は社内のスタッフで行い、編集やテロップを入れていただく作業は、外部の業者に依頼しています。

ショールームでの接客の経験を生かし、お客さまが知りたいことや、不安に思う点を抽出して、動画でお伝えできるように工夫しています。

動画制作に精通している者がいたわけではありませんが、2週間に1回ぐらいのペースで撮影しておりますので、徐々に慣れていきました。

――動画の内容で工夫している点は?

鈴木:「家具選びのポイント」では昨年度、リビングテーブルやソファなど種類ごとの選び方を動画で紹介してきました。今年度からUGCを活用した動画や、3Dシミュレーターを活用した動画も制作しています。


▲家具を選ぶ際のポイントをスタッフが説明する「家具選びのポイント」

YouTubeチャンネルで先行して配信し、サムネイルなどの制作を行い、ECサイトにも掲載して行きたいと考えています。

――動画の効果は実感していますか?

鈴木:ECサイトには「商品説明動画」を26本、「家具選びのポイント」を24本(2022年10月1日現在)掲載しています。昨年度は思うように動画の閲覧が伸びず、「visumo」のカスタマーサクセスの担当者さんに相談し、トップページの表示の見え方や、表示場所を増やして回遊を高める方法などをアドバイスしていただきました。アドバイスをもとに改善したことで動画の閲覧数も伸びています。

他にもお問い合わせいただいたお客さまに対して、メールの文章や添付資料で伝えにくい部分は動画のURLをご案内させていただいています。「テーブルの高さはどのくらいがいいですか」という問い合わせなどに動画で詳細をご覧いただいています。


ECサイトを核に顧客IDの統合管理目指す


――商品点数の増加やコンテンツの強化により、ECサイトの売り上げは伸びていますか?

澤井:品ぞろえとコンテンツを増やすことでお客さまの利便性が上がり、それに応じて売り上げも伸びています。

花井:今期(2023年3月期)のEC売上高は、前期比1.7倍の計画を組みました。まだ半期を終えたところですが、今のところ順調に推移しています。

――ECサイトやデジタル活用における今後の強化策は?

澤井:当社ではECサイトだけではなく、ショールームや修理・メンテナンスなどさまざまなサービスを展開しています。現在は各サービスが分かれており、お客さまに一連のサービスとして提供できておりません。

ECサイトを核にデジタル技術を活用し、リアルやオンラインのサービスをつなげていき、お客さまの満足度を高め、もっとカリモクファンを増やしていきたいと思っています。

そのための顧客IDを統合管理するための準備を進めていきたいと考えています。



■「カリモク家具オンラインショップ」
https://e-karimoku.com/

■「visumo」
https://visumo.asia/






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