2022.09.02

【Atome Japan 依田GMに国内戦略を聞く】「Atome」の認知度を高め、EC企業に貢献できる存在に


──BNPLのサービスを聞きたい。

商品を購入する際に手数料をかけずに3回に分割して支払うことができる。専用のスマホアプリから約70秒で登録ができるほか、即時与信で審査が承認される。柔軟な決済手段と決済回数に対応して差別化を図っていく。3回分割をデフォルトにしているが、前倒しの形で支払うこともできる。ライセンス次第だが、今後は支払い回数を増やすことも検討している。

現在はクレジットカードやデビッドカードとひも付いているが、日本特有である銀行口座からの引き落としやコンビニ払いなども検討している。



──日本でこうしたBNPLがなかったのはどんな理由が?


クレジットカードに分割払い機能が付与されていても、分割払いにかかる手数料の負担でためらう気持ちがある。借金をしているという後ろめたさもあるとの声もあった。

ボーダレス決済という点で言えば、例えばシンガポールから日本に旅行に来て決済する時に、分割で支払いを後にずらしたいというニーズに対応できる。他にも、日本企業が海外で商品を販売する時にも対応は可能だ。

──海外での導入事例は?



導入後の平均購入金額は30%増となった企業あり、貢献度は大きい。海外ではオンラインよりもオフラインのほうがわずかに多い。オンラインでは旅行系の利用額が大きくなっている。物販では、平均より少々高めのナショナルブランドを販売するショッピングモールやEC企業にマッチするかもしれない。国内でサービスを開始して日が浅いが、決済手段を多様化させることでユーザーの利便性が高まることを考えれば、導入メリットは大きいと考える。

──加盟店になれば送客機能も付与される。

「アトミ」の専用アプリに、加盟店一覧が掲載される。例えばキャンペーンを実施していることをPRすればECサイトに送客できる。海外では、過去の購入履歴をもとにしたレコメンド機能も搭載しており、日本でも実装していきたい。



海外では、インフルエンサーマーケティングとして、20~30代の女性に影響力のあるアイドルグループをブランドアンバサダーに迎えている。加盟店は、インフルエンサーとコラボしてキャンペーンを実施することもできる。シンガポールでは、EC企業が、ショッピングモール内でインフルエンサーとコラボしたファッションショーを開催して成功を収めている。

日本市場でどのような形で受け入れられるのかを優先的に考えている。BNPLとして「アトミ」の認知度を高めて、国内のEC企業に貢献できる存在になっていきたい。






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