【コマースロボティクス 伊藤社長に聞く】「コマースロボ」でEC事業の黒字化を支援 SCM活用でEC経営を黒字転換する

ーーコマースロボのターゲットとは？

大きくは二つ、まずは利益確保に苦しむEC事業者だ。利益を上げるためには、販管費や在庫の削減が欠かせない。単に減らすのではなく、減らした分を販促に回すことも新たな利益を生む重要な要素だ。

二つ目は、大手や中堅にそれぞれ対応しているが、中小のEC企業には、特に「刺さるサービス」だと思っている。人材不足が理由として挙げられる。成長中の中小のEC企業はたくさんあるが、さらに成長するには人材投資が欠かせない。優秀な人材の獲得には時間と手間、コストがかかる。新規に人材を獲得しつつ、管理する側の負担を軽減させて減らした分を販促側へ持っていければ、費用対効果から考えても効果的だと判断している。

ーー今後の展開について聞きたい。

新たな展開を二つ用意している。一つは、フルフィルメントの自動化がクラウド上で完結できる「サイバーロジ」という新サービスを開発している。具体的には、WMSと受注処理を自動化し、夜中に注文があっても、送り状などの印刷が自動的にできるようにする。

二つ目は、電子発注の仕組みの開発だ。帳票表などの電子データが相手側に電子発注書として飛ぶようなイメージだ。2022年1月に施行された電子帳簿保存法改正に伴って、電子発注のサービスを出すことを予定している。

EC運営において、究極まで自動化できる仕組みや在庫最適化の仕組みを提供することこそ、EC事業者が利益を生み出せるために必要であると思っている。人材も限られた中でやりくりする企業が多いため、自動化（ロボット化）という仕組みでEC運営を支えていく。