2024.01.29

【有識者に聞く!2024年のEC市場展望】Tailor App 松村夏海社長「ライブコマースは広告に生かせる」

テーマ:「ライブコマース」


ライブコマースのコンサルティングを中心とした、SNS・ウェブマーケティング支援を行うTailor App(テイラーアップ)の松村夏海社長は、2024年のライブコマースの活用方法について、「ライブコマースは広告市場に入り込んでいく」と言及する。松村社長にこれまでと2024年のライブコマースの活用方法などについて聞いた。



2023年のライブコマース市場は、もうただ単に動画を配信して終わりという市場ではなくなった。ライブコマースで成功するには、実施前、実施中、実施後の3段階の活用が重要だ。

自社のSNSやインフルエンサーなどのSNSアカウントで「いつからライブコマースを実施する」ときちんと伝え集客を図る。ライブ配信中は視聴者と巧みにコミュニケーションを図る。そして配信後は、そのデータを活用して、商品の購入につなげていく。この流れが何よりも重要なのだ。

2024年はライブコマースをテストマーケティング、またはリアル集客の手法として行い、終わった後のデータを活用することが主流となると考えている。個人的には顧客をライブコマースからリアル店舗に送客したり、ライブコマースのデータをもとに広告のクリエーティブを作成したりするようになるはずだと思っている。

2023年は消費者のオフラインでモノを買う流れも活発化し、ライブコマースはオフライン回帰に、より貢献できると考えている。その方法としては、店頭でライブコマースを行い、商品の情報を視聴者にインプットさせる。

その後、店頭で使える限定クーポンを配布し、来店を促すというものだ。

ある大手アパレル企業は、店頭で行ったライブコマースで1日のみの限定クーポンを配布したところ、限定クーポンの消化率は13%を超えた。

結果としてインフルエンサーを使わず1日で100万円以上の売り上げをあげることができた。多額な費用が発生することなく、ライブコマースを実施しただけで100万円の売り上げが立った。費用対効果も悪くない。この手法を磨き込めばさらに売り上げは上がるはずだ。

ライブコマースで獲得したデータを活用し、広告のクリエーティブを作成し、運用するのが効果的だ。

ライブコマースで盛り上がったポイントやコメント数の推移、獲得したコメント内容をもとに数種類の短尺動画を作り、それを広告として運用していく。ライブコマースでの感情を分析した短尺動画を広告に活用することで、高騰したCPA(顧客獲得単価)の最適化にもつながるはすだ。






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