2024.01.24

【有識者に聞く!2024年のEC市場展望】LTV‐X 野口学夫社長「OMO・オムニ化は今後も進む」

テーマ:「CRM」


CRMツールやマーケティングオートメーションを導入する企業が増え、CRMに本格的に取り組む事例が広がっている。CRMツール「LTV‐Lab」シリーズを提供するLTV‐Xの野口学夫社長に、EC事業者が手掛けるCRMの課題や傾向を聞いた。



2023年は業界的にCRMのサービスを導入する企業が増えたが、同時にツールを使いこなせていない企業も多いと感じる。各事業者は、ともに伴走できるベンダーを選ぶことが、2024年以降のCRMを上手く進めるにあたり重要だと思う。

導入企業が増えた要因は2つある。

1つは、特に単品通販企業において新規顧客の獲得が難しくなったため、既存顧客の継続率を上げ、売り上げを上げていこうという傾向に拍車がかかっている。

2つ目は、アパレルや総合通販企業が、OMOやオムニチャネル化を進めたことだ。店舗とECの統合や、さまざまなチャネルでユーザーと接点を持つために仕組み作りをする企業が増えた。

約5年前からOMOとオムニチャネルに取り組まなければいけないと言われてきたが、「ECと店舗の部署が違う」「KPIや概念が違う」として着手しない企業が多かったが、この1~2年でだいぶ進んだ。

2024年は、OMOに力を入れる企業がさらに増えると見ている。ベンダー企業と一緒に行うという重要性に加え、店舗とECのデータを合わせて設計を話し合うなど、最適解を導き出すのがパートナーとしても非常に重要である。

また、今後はロイヤルティーの定義も変化していくだろう。これまでは、ユーザーの購入回数や購入単価など、購買結果を重要視してきたが、これからはユーザーの行動履歴が重視されるようになり、いかに顧客のエンゲージメントを向上できるかが重要となる。

顧客を統合し、店舗とECでの行動履歴をどのように読み取って、ロイヤルティー化を判断していくか、ということが、LTVを向上させる要因となるだろう。2024年は事業者とベンダー側でロイヤルティーの定義を考えるスタートの1年になると思う。






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