2023.08.12

宅配弁当「健康宅配」の武蔵野フーズ、自社ECサイトで新たな顧客獲得 シニア中心に冷蔵・冷凍食品を提供

「塩分カロリー調整食」は、腎臓病など、塩分調整が必要な人向けで、需要が高い商品

高齢者向け宅配弁当サービス「健康宅配」を手掛ける武蔵野フーズは、「健康宅配オンラインショップ」で、冷蔵・冷凍食品を販売している。

2008年にECを開始した当時、人材は豊富ではなかった。しかし、自社ECを行うことで、具体的な分析ができるため、事業に対する会社の期待は高かったという。

第二事業本部・惣菜・健康宅配部の山本恭士課長代理は、「サイトは自分で作り、書店でテキストなどを買い、勉強しながら運営していた」と当時を振り返る。

高齢者の家族がECで注文するケースが増え、クレジットカードで支払いたいという要望に応えるため、2022年1月にサイトをリニューアルした。

シニア食・治療食が主力商品のため利用者の多くは75歳以上だが、新たな顧客層の獲得を目指し、家庭向けの商品開発にも力を入れている。


▲6月に発売した、発酵食品使用の「HAKKOスパイスカレーセット」

6月には「発酵食品」を使用した「HAKKOスパイスカレーセット」の販売をEC限定で開始した。サイトデザインも「以前はいかにも高齢者向けだったが、一般的な食品ECサイトのように変更した」(同)としている。

サイトでは、冷凍食品だけでなくチルド総菜の注文も受けている。配達エリアは限られるが、家族分を注文する人も多いという。サイト内に掲載する日々のメニューを見て、食べたいと思うメニューの日に注文ができる。「冷凍は毎日だと飽きてしまうが、チルドは食感も風味も残りやすいため、継続利用されやすい」(同)。

毎日届ける定期の宅配弁当サービスの申し込みは電話だけで対応している。

現段階では、カタログを見た人からの電話注文が圧倒的に多いが、将来的には、ネットに移行するとみる。

商品数は全部で1000種類以上。サービスのシステムが複雑なこともあり、高齢者がサイトを見ただけでは分かりづらいという課題があるようだ。高齢者が理解しやすく、1人で注文ができる環境作りを進めていく方針だ。





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