2023.06.14

味の素冷凍食品、ECサイトで食にこだわる顧客を開拓 「低糖質の餃子」「血糖値上がりにくいケーキ」など訴求

マーケティング本部 新事業開発部長 石原敏章氏(左)とマーケティング本部 戦略コミュニケーション部 PRグループマネージャー 青木正則氏(右)

味の素冷凍食品は2021年8月から、ECサイト「味の素冷凍食品 公式オンラインストア」の運営を行っている。

実店舗に卸している冷凍食品はメーカーとして利益を出しにくくなってきたため、2020年7月に立ち上げた新事業開発部では、付加価値の高い商品を自社販売している。

サイト運営を始めるまでの1年間は方向性を決め、勉強の日々だったという。その後、ミッションビジョンやプロセスを決め、商品やサイトの開発に動き出したという。マーケティング本部・新事業開発部長の石原敏章氏は、「この部に集められた全員がECの素人だった。エンジニアもデザイナーもいない。自分たちで勉強して、2021年5月に大枠ができた」と話す。

商品は「食」に課題を持っている人に向けて開発している。油が多い、糖質が高いなどの理由で、実店舗に並ぶ冷凍食品はあまり食べられないという人にも「味の素冷凍食品」の商品を届けるために、ECサイトをこだわり商品を販売する場所にしている。

For ATHLETEシリーズの「エナジーギョーザ」「コンディショニングギョーザ」                               
▲For ATHLETEシリーズの「エナジーギョーザ」「コンディショニングギョーザ」

販売商品は「For ATHLETEシリーズ」の「エナジーギョーザ」「コンディショニングギョーザ」の2品目からスタート。トップアスリートと共同開発したギョーザは、低脂質、高たんぱくで、ニンニクを使用していない。このギョーザの開発秘話は、サイト内で公開している。

その後も、糖尿病の人のために血糖値が上がりにくい「アイスケーキ」などを販売。商品を増やしてほしいという意見も多く、2023年4月に「ロカボギョーザ」、5月19日にはシニア向けに鉄分や食物繊維が摂取できる「やわらかしゅうまい」の2品目の販売を開始している。

ユーザーには、感想や購入意向などを聞いている。意見は商品の改良や開発に生かしている。「ECを開始して、熱心なファンがいることが分かった」(同)と言い、サイトを通してユーザーとコミュニケーションを取りながら、大切に売っていきたいと意気込んでいる。




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