ポーラ・オルビスグループのトリコは8月10日、新たにヘアケアブランドを立ち上げ、自社ECサイトでの販売を開始する。自宅で手軽に美容院と同じクオリティーのヘアケアを実現できるという。オンラインとオフラインで販売し、多くの顧客獲得を狙う。
ブランド名は「GINZUBA(ギンズバ)」。ジェル、マスク、オイルの3種類を提供し、髪質を維持するセルフトリートメントを家庭でできるようにする。
同社はプロテインやサプリメントを取り扱うパーソナライズビューティーケアブランド「FUJIMI(フジミ)」を運営している。
新ブランドを立ち上げた経緯について、「多くの女性は美容院で髪をケアしている。だが、そのとき、美容師にしてもらった品質のケアを自宅で行うのは難しい。女性がもっと手軽に髪をケアできる方法はないかと考えていた」(加藤敏美CO‐Founder)と説明する。
「GINZUBA」のトリートメントは、美容師が施術するトリートメントと同じ品質のヘアケアを手軽に短時間で実現するという。
一般的な美容院の施術では、多い場合で5種類以上のトリートメントを段階的に使用する。トリートメントを変えるごとに髪の毛に揉み込んだり、洗い流したりする必要がある。だが、「GINZUBA」では、その工程は3回で済む。
「美容院のトリートメントは2時間以上かかることもある。『GINZUBA』では、その手間を省くことができる。最低3回、約5分の塗布工程で美容院に大きく劣らないトリートメントができる」(同)と話す。
通販や小売店などで販売しているトリートメントの多くは、主に髪の毛を補強する成分を配合している。だが、同社では、髪の毛を補強するジェル、次に髪の毛を吸着するマスク、最後に髪の毛を保護するオイル成分を配合した3種類のトリートメントを提供することで、差別化を図っている。
「髪の毛を補強する成分だけでは足りない。髪の毛はまず傷んでいるので、ジェル成分で水分を与えて浸透を促す。その次に栄養成分を塗って、最後にオイルで被膜する。そのステップが重要で、あまり他社が取り組んでいない点だ」(同)と説明する。
オンラインの販促では、インフルエンサーマーケティングを活用する。インフルエンサーでも髪の毛に悩んでいる人は多い。美容関連の投稿をしている人だけではなく、ライフスタイルに関する投稿をしている人などに、投稿を依頼し、認知拡大に努めていく。
▲伊勢丹新宿内のポップアップストアオフラインでは、ポップアップや体験イベントなどを積極的に展開する。8月2~8日には、東京・伊勢丹新宿で事前販売会を行う。伊勢丹新宿内のダイソンヘアーにおいて、「GINZUBA」の商品の取り扱いを開始する。
ダイソンヘアーでは、ユーザは美容師のシャンプーやトリートメント、ダイソン商品でのドライヤーの施術を受けることができる。トリートメントで「GINZUBA」の商品を使用してもらうことにより、ダイソンヘアーに訪れた人への認知拡大につなげていく。
「施術が終わったら、3種類の『GINZUBA』のサンプル品もお渡しする。実際に髪が綺麗になったことに驚いてもらいつつ、さらにサンプル品をお渡しして、自宅で髪を綺麗にしてもらい、感動体験の提供につなげていきたい」(同)と語る。