2021.02.17

ポーラ・オルビスHD、パーソナライズサプリ「FUJIMI」運営のトリコを買収 パーソナライズD2C事業に参入

ポーラ・オルビスホールディングス(HD)は2月12日、日本国内で「FUJIMI」ブランドでパーソナライズサプリメントやスキンケアを展開するトリコの全株式を取得し、子会社化すると発表した。同日開催の取締役会で決議し、同日付で株式譲渡契約を締結した。 

トリコはユーザー1人1人の肌に合わせたサプリメントやフェイスマスクをカスタマイズし、サブスクリプション形式で提供する「FUJIMI」ブランドを展開するベンチャー企業。当社のコーポレートベンチャーキャピタル事業における投資先会社であり、株式取得以前に発行済株式の10.56%にあたる1900株を保有していた。

株式の保有を通じてトリコ社の経営、マーケティング活動やそれに基づく急速な事業成長を間近でモニタリングしてきた。その結果、ウェブサイト上の20問程の美容診断結果を基にしたサービスの優位性や、価値観の変化を的確に捉えたブランドや商品、変化への対応力とスピード感、目標に対する高いコミットメント意識といった起業家精神を高く評価した。

そして、トリコ社の経営陣と意見交換する中で、ポーラ・オルビスHDグループに入ることにより、研究開発技術やエビデンスの活用の他、生産、物流面におけるシナジーの発揮が期待でき、トリコの成長をより加速できるとの考えが一致し、株式取得について協議を開始した。

ポーラ・オルビスHDとしては「多様化する美の価値観に応える、個性的なブランドの集合体を目指す」というグループの戦略強化につながり、中長期的な企業価値向上に資すると判断し、株式取得について決定したという。

トリコの2020年3月期の売上高は1億7300万円、当期純利益は1億5800万円の赤字だった。今期は成長が加速し、直近の月商は約2億円にのぼり、2021年3月期の売上高は13億5000万円の着地見込みだった。

ポーラ・オルビスHDはトリコの発行済株式数の89.44%にあたる1万6100 株を33億2200万円で取得する。株式の譲渡実行日は2021年3~4月の予定。

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