2023.04.14

手拭いブランド「濱文様」のケイス、「スーパーデリバリー」で海外への卸を強化 負担なく売上拡大

ケイスの加藤聡社長

ケイスは、「捺染(なっせん)」の技術で、「濱文様(はまもんよう)」というブランドを展開している。

1948年に、創業者の加藤清氏が「清(きよし)捺染工場」として設立した。横浜では、1859年の横浜港開港をきっかけに、シルクスカーフやスカートなどの流行もあり染物の「捺染」業が盛んになったという。

「横浜捺染」には120年の歴史があり、海外でも高い評価を得ているという。濱文様の捺染は、「横浜伝統の型染め捺染」といわれる。何十色、何十型も使うシルクスカーフの染めで長年にわたり培ってきた高度な横浜の捺染技術で、特に手拭いは、デザインの捺染型を製作し、独自開発の綿生地に反応染料で染め上げる。

同社は創業当時、他の工場がシルクスカーフを製造する中で、「捺染」の技術を使ったインドの民族衣装のサリーの製造を始めた。

現在の「和」の商材へ転換したのは、高度経済成長が終わり、メーカー各社が人件費の安い中国をはじめとする海外に製造を移転し始めた時期。自社ブランドの立ち上げを決め、社名変更や組織変更などを経て、1993年に社名を現在のブランド名の「濱文様」に、その後「ケイス」とした。

当初は問屋への卸売りが中心だったが、まもなく全国の小売店への直接卸売に軸足をシフト。2009年には初の直販事業として東京・日暮里駅構内の「ecute(エキュート)日暮里店」に出店するなど直販へも進出した。BtoCでは直営店舗のほか、自社サイト、アマゾン、楽天市場でEC展開している。


▲多様な柄がある

商品は約1500SKUを取りそろえる。最初は風呂敷から始まり、手ぬぐいやハンカチ、文房具、キッチン用品まで幅広く販売している。長く培ってきた「捺染」の技術を活かした自社オリジナル商品を開発している。


▲幅広い商品ラインアップ

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