2023.01.29

大日本印刷とJR-Cross、ショールーミング店舗「&found」を東京駅に開設 次世代店舗の実証実験第2弾

大日本印刷(以下DNP)はこのほど、JR東日本クロスステーション デベロップメントカンパニー(以下:JR-Cross)と協業し、“次世代店舗”の実証実験第2弾として、新しい買い物のスタイルや商品を体験できるショールーミング店舗「&found(アンドファウンド)」をJR東京駅構内の「グランスタ東京」内に2月10日~3月3日にオープンする。店舗内で試食・試飲できるブースを活用して体験価値の領域を拡大する。

近年、流通・小売業や製造業は、商品販売主体の従来型店舗から、売ることだけを目的とせず、生活者が企業ブランドや商品の魅力に触れ、新しい体験価値(CX)を実感できる次世代型店舗に変革していく取り組みに注力している。

こうした状況に対してDNPとJR-Crossは、リアルな場としての“駅の強み”と、DNPが提供する新しい買い物体験を支援する「ストアDX(デジタルトランスフォーメーション)」の技術・ノウハウを掛け合わせ、エキナカ(駅構内)のショールーミング店舗「&found」の実証実験を推進している。

「&found」は、“日常のスキマ時間で、「半歩先の日常」を体験できる、持ち帰る”をコンセプトに掲げ、生活者が駅でのスキマ時間などにこの店舗に立ち寄り、個々のテーマに合わせて多くの企業から集めた「半歩先の日常」を体験できるアイテムを「見る・触れる・試す・持ち帰る」ことができる。

2022年7月にJR上野駅構内のエキュート上野で実施した第1弾に続き、このほど第2弾として“Well-beingな食”がテーマの「&found」をJR東京駅構内の「グランスタ東京」内に、2月10日~3月3日まで期間限定オープンする。

今回の「&found」では、出店企業が新しいサービスを実演するほか、来店客は実際に商品を試食・試飲できる。一部の商品は持ち帰り可能で、新幹線等での移動中や自宅で楽しむことも可能だ。店内には、飲料・加工食品・調味料など、各企業の約30点の商品が展示されており、来店客に商品の魅力を体験してもらうことで企業ブランドや商品への理解・共感を促す。



出店商品について学習し、ショールーミング店舗の接客に熟練した専門スタッフが商品・サービスの説明を行い、来店客の興味を喚起し、出店商品に対する定性的な感想・意見・要望などを取得する。商品の試食・試飲ができる店内のイートインスペースで、接客しながらヒアリングを行い、その際の自然な会話をスタッフのマイクを通して音声データとして取得し、テキスト化する仕組みを採用。この情報は、個人を特定できないように統計処理を行った上で、企業のマーケティング活動のみに活用する。こうしたリアルな声(データ)から、潜在的な購買欲求(インサイト)を解析。マーケティングデータとして可視化し、出店企業にフィードバックすることで、商品・サービスの改善やセールストークの高度化などに活用する。

出店企業の商品・サービスのECサイトへのアクセス数や、駅の商業施設内での商品の購買状況など、ショールーミング店舗を介した購買行動の特徴も検証する。また、“Well-beingな食”をテーマに出店した企業の商品同士を組み合わせて生活者へ紹介する“マリアージュな提案”の可能性についても検証していく。

本実証実験においては、DNPが来店客の音声や行動等のデータ収集・分析、店舗の空間設計、専用スタッフの教育・派遣を、JR-Crossが店舗の運営、店舗内の出店企業の誘致、マーチャンダイジングをそれぞれ担っている。

今回の実証実験では、東京駅の特長である旅行客やオフィスワーカーなどの多様な来店客が店舗内で試食・試飲できるブースを活用して、体験価値の領域を拡大する。また、“エキナカでのスキマ時間の過ごし方”を様々に工夫し、この店舗に出店する商品に対する来店客へのヒアリングを通して、より深い感想・意見・要望を取得し、出店企業にもフィードバックしていく考えを示した。




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