2023.01.28

ネットスーパーのNPS1位は「Amazonフレッシュ」 NTTコム オンラインがベンチマーク調査の結果公開

NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューションはこのほど、ネットスーパー業界を対象に実施した「NPSベンチマーク調査2022ネットスーパー部門」の結果を公開した。最もNPSが高いのは、「Amazonフレッシュ」だった。商品情報の詳細さや商品の探しやすさが評価され、1位につながったとしている。業界全体では、生鮮食品の鮮度の良さや商品の受け取りやすさがロイヤリティを高めている一方で、商品情報の詳細さや正確さ、商品の探しやすさや見つけやすさに改善が期待される結果となった。

NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューションは、NPSを活用した顧客ロイヤルティ向上のためのトータルソリューション(NPSソリューション)を提供している。

このほど、「Amazonフレッシュ」「イオンネットスーパー」「イトーヨーカドーネットスーパー」「ライフネットスーパー」「楽天西友ネットスーパー」の5つのネットスーパーを調査対象にしたNPSベンチマーク調査を実施し、「NPSベンチマーク調査2022ネットスーパー部門」として公開した。

NPS(Net Promoter Score)とは、「友人や同僚に薦めたいか?」という質問への回答から算出される、顧客ロイヤルティを測る指標。NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューションのNPSベンチマーク調査は、NPSの指標を共同開発した米国サトメトリックス・システムズ(現NICE Systems)の調査手法に基づき実施している。

今回の調査は、調査対象のネットスーパーの利用者を対象に実施したもので、有効回答者数は1720名。調査期間は、2022年12月9日 12月13日。

調査の結果、対象のネットスーパー5社のうち、NPSのトップは「Amazonフレッシュ」(-6.2ポイント)だった。2位は「ライフネットスーパー」(-9.6ポイント)、3位は「イオンネットスーパー」 (-14.9ポイント)と続いた。対象5社のNPS平均は-14.3ポイントで、トップ企業とボトム企業の差は16.9ポイントとなった。

ネットスーパーのロイヤルティの要因を20の項目別に分析したところ、業界全体では「生鮮食品の鮮度の良さ」や、置き配、店舗受け取りなどの「商品の受け取りやすさ」といった項目のほか、「企業イメージ・ブランドイメージの良さ」がロイヤルティ醸成につながっていた。

【業界全体のロイヤルティ要因分析(ドライバーチャート)】


一方で、ロイヤルティを阻害している要因は、「商品の探しやすさ・見つけやすさ」や、「画像や説明文などの商品情報が詳細・正確」といった項目だった。また、「お客様の声に沿ったサービス・商品の提供」、商品の価格や配送料といった「コストパフォーマンスの良さ」においても今後の改善が期待される結果となった。

対象のネットスーパーの利用において、注文した商品の欠品や売り切れの経験有無および欠品時に店舗からのフォロー経験があったかを調査したところ、「欠品・売り切れの経験はない」の回答は42.0%だった。「欠品・売り切れの経験があったが、事前に欠品の連絡や代替商品の提案などのフォローがあった」も41.0%いた。「欠品・売り切れの経験があったが、事前に欠品の連絡や代替商品の提案などのフォローがなかった」は17.0%とという結果だった。

【注文した商品の欠品・売り切れ、およびフォローを受けた経験】


先の欠品や売り切れの経験、および店舗からのフォロー有無別にNPSを分析したところ、欠品・売り切れを経験したものの、フォローがあった利用者のNPSは-7.1ポイントだった。この値は、欠品・売り切れの経験がない利用者(-18.7ポイント)、および欠品・売り切れを経験し、かつフォローがなかった利用者(-31.7%ポイント)のどちらもNPSよりも高い結果となり、欠品や売り切れ時においても、フォローをすることによりNPSが高くなることが示唆される結果となった。

対象のネットスーパーを利用する目的についての問いでは、「重いものや運びにくいものなどの購入に活用するため」の回答が49.7%と最も多かった。次いで「日常的な買い物の効率化・時短のため」(42.7%)、「新型コロナウイルスの感染拡大で、外出を減らしているため」(34.2%)、「雨の日や体調不良時などに活用するため」(25.3%)といった理由が挙がった。

【ネットスーパーの主な利用目的】


対象のネットスーパーと、その実店舗で購入している商品について調査(実店舗での購入商品については、調査対象のネットスーパーが運営する実店舗も利用したことがある人が対象)したところ、実店舗と比較し、ネットスーパーでの購入割合が高い商品は「米」「水・飲料」となり、運ぶのに手間がかかる商品や重量のある商品についてはネットスーパーで購入されることが高い傾向となった。一方で、ネットスーパーと比較して実店舗で購入割合が最も高い商品は「お惣菜」だった。次いで「魚」「肉」と続き、実店舗においては惣菜品や生鮮食品が購入される割合が高い結果となった。

【ネットスーパーと実店舗で購入している商品の比較】


対象のネットスーパーにおいて、今後の継続利用意向を0~10の11段階でたずねたところ、「推奨者」(推奨度が9~10の回答者)は平均9.4ポイント、「中立者」(推奨度が7~8の回答者)は平均7.8ポイント、また「批判者」(推奨度が0~6の回答者)は5.7ポイントとなり、推奨度が高いほど、継続利用意向が高くなる結果となった。

【推奨セグメント別継続利用意向】


調査結果の詳細は、NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューションのWebサイトで公開している。




RECOMMEND合わせて読みたい

RELATED関連する記事

RANKING人気記事