2023.01.11

【新春インタビュー】パル 執行役員 堀田覚氏「今期EC売上高は400億円へ SNSが成長の原動力に」

パル 執行役員 プロモーション推進部部長 コミュニケーションデザイン室室長 堀田覚氏


EC売上の半数はアプリ経由


――ECへの集客についてはどのように行っているか?


自社ECサイトの売り上げの約半分は、アプリ経由だ。当社には全国に実店舗が933店(2022年8月末時点)ある。全国の実店舗でアプリをダウンロードした顧客が、ECにも流入している。

消費者には、アプリや、インスタグラムなどのSNS、メルマガ、LINEなど、さまざまなデジタル接点から、アプローチを行っている。

広告でしかリーチできない顧客もいるので、インスタグCIAOPANICラムやグーグルリスティング広Discoat告、Kastaneアフェリエイトは活用し、成長に必要な広告費は投じてはいる。

ただし、当社ではあくまで「SNS」「店舗」を起点にし、ECの集客に成功している。

――貴社のブランドについても聞きたい。

現在50以上のブランドを展開している。「CIAOPANIC」「mysticc(ミスティック)」「Discoat(ディスコート)」「Kastane(カスタネ)」などのブランドだ。ECの売り上げの大半は、アパレルが占めている。

300円の商品を中心に販売を行う「3COINS」ブランドは、知名度が高く、全社売り上げには大きく寄与している。2022年2月期の連結売上高は前23.7%増の1342億円だったが、その内、「3COINS」ブランドの売り上げは、前46.2%増の379億6000万円だった。

ただ、「3COINS」は2年前にECでの販売をスタートしたばかりだ。そのため、EC全体の売り上げに占める、「3COINS」の割合は1割未満にすぎない。「3COINS」はECよりも、リアル店舗での販売が強い。結果的にEC送客にもつながってはいる。


スタッフ1600人がSNSで活動


――スタッフがSNSの運用を行っているということだが。


当社スタッフのうち、約1600人がSNSを運用している。現在、当社のスタッフのSNSの総フォロワー数は約800万人だ。そのうち約7割が、インスタグラムのフォロワーとなっている。

2015年頃から、現在にいたるまで徐々に、SNS活用の仕組みを整えてきた。スタッフの活動への明確な評価や、モチベーションアップにつながる仕組みを作っている。

――ECと店舗の連携についても聞きたい。

当社では「ECだけ伸ばす」という考え方はせず、全社的な成長を意識して、SNS活用に注力している。

自社サイトやアプリでは、スタッフのコーディネートやブログ、ライブ配信など、豊富なコンテンツも展開している。

こうしたコンテンツや、スタッフによるSNSなどの発信は、ECの順調な成長の一因となっている。

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