2024.01.23

【EC事業者に聞く!2024年の展望】ナチュレジャパン 橋本真弘代表「生き残りをかけた戦いが始まる」


複数のD2Cブランドを展開するナチュレジャパンの橋本真弘代表は2024年の健康食品業界において、「生き残りをかけた戦いが始まろうとしている」と警鐘を鳴らす。橋本代表に2023年を振り返ってもらいつつ、2024年の展望などを聞いた。



2023年を振り返ると、コロナ禍を経て、健康を気にする人は増えた印象を受ける。それに伴って健康食品の業界も成長した。今後も業界の成長は続くと思っている。実際に「ヤクルト1000」がヒットしたように、健康、ストレス緩和、良質な睡眠を気にする人は多くなっている。

当社は次世代のアンチエイジングサプリであるNMNを販売している。NMNはテレビなどで取り上げられた影響で、新規参入企業が増えた。健康に関してそこまでアンテナを高く張っていない人に対しても認知が浸透し始めた。

NMNに関しては、原材料も高くなっている。原材料が高くなっているからといって販売価格に全て転嫁することはできない。そうすると自社内で差分を消化する必要があり、企業としての体力も求められていく。

さらにこの業界は販売規制の変化も度々起きる。そうすると集客面でも広告の運用方法も変更せざるを得ない。広告の運用テクニックも求められる。

消費者からすると、いろいろな広告を目にするようになり、購入までの時間がかかる。結果として購入されにくくなり、売上高の減少につながってしまう。負のスパイラルが生まれてしまう。

2024年はさらに物流の「2024年問題」もあり、ますます頭を悩ませる年になりそうだ。個人的には2024年も先ほど申し上げたような負のスパイラルは継続して起きると思っており、資金力のある大手企業は勝ち残るが、中堅企業やコロナ禍で事業を開始した新規企業は厳しい局面を迎えるのではないか。

多くの企業で転換期を迎える年になると思っている。企業間では、「生き残りをかけた戦い」が始まろうとしている。そのような中で、どこに勝機があるのか。

業界として明るいニュースは少ないと予測するが、1つあるとすれば、それはいかに海外に目を向けられるかだと考えている。需要はあると思っており、越境EC、海外販売、インバウンドの取り込みなどが重要になるだろう。







RECOMMEND合わせて読みたい

RELATED関連する記事

RANKING人気記事