2023.11.16

サンクゼール、第2四半期のEC売上は5.9%増の5.2億円 アプリで店舗とECの相互送客が奏功

「久世福商店」や「St.Cousair」などの食品ブランドの運営を手がけるサンクゼールの2023年4-9月期(第2四半期)のEC売上高は、前年同期比5.9%増の5億2762万円だった。お得商品の発売やイベントの実施のほか、会員アプリで情報を発信し、店舗を利用する顧客をECへ送客できたことなどが奏功した。

同社は2021年4月、公式アプリを開設した。開設以降、アプリ登録者は増加している。ECを含まない店舗会員数は24万6000人。ECも含めると会員登録者数はさらに多いとみられる。公式アプリを通じて、店舗とECの顧客データを共通化し、CRMツールを活用して、さらなるリピート購入の促進につなげている。
 
「販促を行ったり、福袋なども発売しているが、それ以上にアプリの存在が大きい。店舗利用者にもECの存在を伝えて、ECの利用につなげている。既存顧客を中心にECの利用を促すことで、多額の費用をかけずともEC売り上げの増加につながっている」(久世良太社長)と話す。
 
ECに関しては、ファンベースマーケティングを題し、何度も利用する既存顧客が生み出すUGC(ユーザー生成コンテンツ)をもとに、潜在顧客に情報を発信することで、ブランドをよく利用するロイヤルカスタマーへと育成を図っている。

サンクゼールは2023年9月、フルフィルメント機能の外部移管により、移管作業中の出荷遅延が発生した。久世社長によるとこの出荷遅延がなければ、さらなるEC売り上げの増加につながったとみている。

「1~2カ月の間、出荷遅延が起こったが、これも第2四半期で無事に課題解決につながったと思っている。これからの第3四半期は新たなフルフィルメントで年末商戦などに挑んでいけると捉えている。フルフィルメントは他社だからということではなく、当社のメンバーも現場に常駐して、ともに対応していく考えだ」(同)と話す。





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