2023.11.13

クラダシ、第1四半期売上は14.1%減の5.5億円 関藤社長「商品の仕入れ難が影響」

代表取締役社長 関藤竜也氏

ソーシャルグッドマーケット「Kuradashi」を運営するクラダシの2023年7-9月期(第1四半期)の売上高は、前年同期比14.1%減の5億5200万円だった。関藤竜也社長は「商品の仕入れが困難だったことが、売上高減少に影響した」と説明する。

「Kuradashi」は食品ロスの商品を取り扱うECサイト。メーカーが生まれる食品ロスを協賛価格で買い取り販売する。そのため、商品の仕入れが鍵を握る。第1四半期においては、食品の値上げの悪影響が直撃し、売り上げの減少に直結した。

「食品の値上げに関しては、値上げ前に小売側が在庫確保に注力するため、メーカーや卸の在庫処分が進む。そのため1次流通の回転が上がり、1.5次流通(当社)への流通案内が減少する」(関藤社長)と話す。

営業利益は回復傾向にある。2022年7-9月期の営業利益は5700万円の営業損失だった。今期第1四半期の営業利益は2200万円の営業損失と赤字幅が減少した。具体的には、①配布するクーポンの管理 ②送料倉庫代コントロールを徹底 ③高利益率のECマーケティングサービス「Kuradashi Stores」取り引きを推進ーーなどを実施したことが奏功した。

「クーポンは、これまでも売り上げ比率でクーポン管理を行ってきたが、第1四半期においてもその管理を徹底した。仕入れの状況が厳しいビジネス環境であるということを想定していたため、過剰にクーポンを発行し利益を圧縮するという無駄を回避した。在庫管理および送料倉庫代に関しては、2024年問題も意識し、前期から物流コストの見直しを行ってきた。その結果が今期第1四半期においてコスト圧縮につながった」(河村晃平取締役執行役員CEO)と説明する。


▲河村晃平取締役執行役員CEO

今後の戦略として、マーケットプレイスとして培った知見を活用し、①商品開発・需給予測を担う「Kuradashi Forecast」の展開 ②倉庫保管・フルフィルメント事業の「Kuradashi Base」の展開 ③マーケティング支援を行う「Kuradashi Stores」 ④EC事業「Kuradashi」④実店舗運営ーーなどに注力し、EC事業とともに、ソリューションを外販して、売り上げ拡大を目指していく計画だ。

2024年6月期の通期売上高は、前期に比べて5億9000万円増加の35億円、営業利益は4500万円を予想している。食品の値上げによる厳しい環境は第1四半期で終了し、第2四半期以降は前期第3四半期、第4四半期と同等の成長率を見込んでいる。 





RECOMMEND合わせて読みたい

RELATED関連する記事

RANKING人気記事