2023.01.15

貝印、ECサイトでメンテナンスなどの付加価値を提供 人気サービスは「包丁マイスター」による研ぎ直し

「包丁マイスター」による包丁研ぎ直しサービスを提供

キッチン用品の製造販売を行う貝印は、ECサイトで実店舗にはないサービスを提供している。商品の魅力だけでなく、付加価値を訴求して売り上げを堅調に伸ばしている。直近4年で売り上げは約4倍の伸長があったという。

同社は、刃物で有名な岐阜県関市で1908年に創業した。包丁をはじめとするキッチン用品や、カミソリなどを展開している。日本だけでなく、北米やアジア圏での評価も高く、国内外のキッチン用品業界で地位を確立している。

オンラインショップでは付加価値の提供に力を注ぐ。「実店舗にはないサービスを提供することで、ECで買う動機を作っている」(ビジネス開発本部ブランド企画部マネージャー・丹山浩克氏)と話す。

例えば、同社が認定した「包丁マイスター」による包丁研ぎ直しサービスは、多くのユーザーから人気だ。「ブランドが公式サイトで包丁研ぎをする安心感が評価されている」(同)と話す。こうしたメンテナンスなど商品に付随するサービスの提供がECで購入するきっかけとなっているようだ。

また、意外性のある商品を販売して購入機会につなげている。「カニとカニばさみのセット販売はSNSで反響があった。好意的な声が多く、売れ行きも良い」(同)と言う。


▲カニとカニばさみのセット販売

今後は、オンラインショップで得られたデータの活用を推進しながら、よりグローバルな商品展開を目指す。「越境ECの整備をしつつ、日本国内にいる外国人が購入しやすい仕組み作りも進める。多言語対応のほか、物流を充実させていきたい」(同)としている。グローバルな刃物メーカーとしての地位をECでも強固なものにしていく方針だ。






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