2022.12.30

【ZAICO 田村壽英社長に新機能を聞く】スマホの位置情報を駆使して倉庫業務を効率化

ZAICO 田村壽英社長


スマートフォンを使って在庫管理データの登録や更新、確認などができるアプリ「zaico(ザイコ)」を提供するZAICOは2022年12月下旬に、倉庫や店舗内で位置情報を使って商品が探すことができる機能を提供する。商品を探す際の手間と時間が大幅に削減できるほか、倉庫業務などが未経験でも容易に作業ができるようになる。位置情報を使った新機能について、田村壽英社長に聞いた。



――位置情報を使った在庫管理の仕組みは?

スマホの位置情報を使って、商品探しができるようになります。商品情報を登録する際に、商品が保管されている場所の位置情報が登録できるようになります。広大な敷地や面積を持つ物流倉庫や自社倉庫などで特に効果を発揮すると判断しています。通販やEC向けの物流・倉庫業務だけでなく、小売業全般で使えるソリューションとなります。

ザイコ 位置情報を使った新しいソリューション
▲位置情報を使った倉庫管理(写真はイメージ)

通販やECの観点でみると、3PLの倉庫などで商品を探すのは、結構な労力が必要です。現場のベテラン社員であれば、どこに何があるかを把握していると思いますが、新人の場合はそうはいきません。商品データを登録する際に位置情報も登録しておくことで、新人もベテランと同じように倉庫内で作業をすることができます。スマホを片手に、商品情報の確認や更新をしていくだけなので、作業効率に加えて新人教育に割く時間の効率化にも寄与すると判断しています。
 
作業効率が上がれば経営にも直結しますので、収益改善にも貢献するソリューションとなっております。
 
zaicoは2016年10月にローンチし、現在では導入社数が15万社となり、毎年利用社数が増加しています。在庫管理だけでなく、商品発注や在庫の最適化などにも使えるサービスですが、位置情報の機能を追加することでさらに利用価値が広がります。既存ユーザーの利便性向上に寄与するだけでなく、より簡単に管理ができるという点から、新規ユーザーの獲得もこれまで以上に増えていくと判断しています。

――スマホで管理できる点も特徴です。

スマホは、ほぼ皆さんが持っているモノであり、必需品になっていると思います。日々使っているスマホを使った作業となりますので、当社のアプリの内容さえ理解すれば、すぐに使いこなせるのは大きなメリットだと思います。また、現場で商品データの登録や更新、確認などが行えますので、その場で情報をアップデートできる利便性も持ち合わせています。当然、パソコンでの管理画面でも操作できますが、管理者と現場の双方から情報をその都度更新していけるのは、スマホ管理の魅力の一つと言えます。

――導入企業の事例などは?

各社ごとに導入後のメリットは異なりますが、製造業、小売業、建設や不動産、医療などさまざまな業種や業態で使われており、それぞれで成果が出ています。

EC事業者の事例では、日用品やペット用品などをEC展開するトリプルエスサービスにzaicoを使ってもらっています。一つのモールから複数モールでの販売に事業を拡大していく中で、使っていた在庫管理ソフトに限界を感じて当社のサービスを導入してもらいました。
 
在庫情報として重要なペットフードの賞味期限などを独自の項目として追加しています。また複数のモール展開で、どの商品をどのモールで登録しているのかという項目も追加しています。煩雑な在庫状況の管理を簡単にしています。
 
このほか、全体の在庫を把握して棚卸作業でも活用しています。棚卸は3カ月に1度行っているようで、以前は、数が合わず手間と時間を要していましたが、zaico導入後は、スマホで棚卸のスキャンを利用し、簡単で正確な棚卸ができるようになったようです。在庫情報はCSVデータとしてダウンロードできるため、各所でデータを連携して管理しています。これらのサービスをフルに活用してもらっています。





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