2022.11.08

「eBay」、第3四半期の越境ECトレンドを公開 円安の影響で高額商品の売上拡大

成長率TOP3


【2022年第3四半期越境ECトレンド振り返り】

●ファッションカテゴリー
イーベイ・ジャパン カテゴリーマネージメント部 カテゴリーマネージャー 北村直樹氏

今年第1四半期から続く円安と、「eBay.com」のフォーカスカテゴリーとして様々なプロモーションも実施した結果、伸び率上位3位はすべてファッション関連のカテゴリーとなりました。特に腕時計は真贋保証サービス対象となる高級時計が好調で、対象商品は昨年対比+85%の売上を記録。時計カテゴリー全体でも前年同期比を60%以上上回りました。
レディースハンドバッグカテゴリーも時計同様円安の影響に加えて日本のインバウンド規制の側面もあり、カテゴリー全体が堅調に推移し伸び率2位の結果となりました。メンズファッションカテゴリーは「eBay.com」の中でもTOP10カテゴリーに入る大きなマーケットを持つスニーカーをイーベイ・ジャパンでもフォーカスしたことで市場が拡大。スニーカーは前年同期比で40%以上の伸びを見せ、メンズファッション全体の成長率を押し上げました。
また高額商品ランキングにはロレックス、パテック・フィリップなど高額時計とともに、ハイジュエリーを扱う「ヴァン クリーフ&アーペル」の商品もランクインしました。


●トレーディングカード、アニメ・キャラクターグッズカテゴリー
イーベイ・ジャパン カテゴリーマネージメント部 カテゴリーマネージャー 市田良介氏

在宅時間の減少やBBE(アカウントの取締強化)の影響もあり、出品の鈍化はあったものの、主力カテゴリーの売上は一定規模を維持し、フィギュアやゲーム機の売上は伸長しました。その中でも、円安の加速もありゲーム機本体の販売数が伸びたことで、売上は2桁成長しました。
根強い人気を誇るトレーディングカードにおいても、昨年は新発売ボックスの販売が中心でしたが、今年に入りシングルカードの出品数も増加したことで、販売数が+38%伸長しました。新規セラーにおいても、比較的販売・参入がしやすいカテゴリーということもあり、着実に拡大しています。


●その他のカテゴリー
イーベイ・ジャパン カテゴリーマネージメント部 カテゴリーマネージャー 古谷まゆみ氏

・オートパーツ(車関連)
第2四半期で前年同期比+14.8%の伸びを見せていた自動車パーツは、今期も前年同期比+13.7%と引き続き高い伸びを見せています。継続するJDM(Japanese domestic market)の人気から、売れている商材が日本製のクラシックカー純正部品であることは傾向として変わりませんが、円安の影響で販売単価と購入転換率が顕著に伸び続けていることが売上好調な要因であると考えられます。特に販売単価が伸びている要因として、ホイール等5000ドルを超える商材がよく売れるようになっていることがあり、販売者側の出品数も急激に増え始めています。

・カメラ
レンズとフィルムカメラは引き続き4、5位と上位に位置しており好調です。第2四半期においてデジタルカメラは前年同期比+43.2%と大きな伸びを見せていましたが、今回の第3四半期では+76.9%とさらに著しい伸びを見せました。昨今の円安の影響で高額商品を販売しているセラーの平均販売単価は著しく伸び、3000ドル以上の商品がよく売れるようになっています。また、比較的低単価なデジタルカメラに関しても円安の影響で販売数量が好調でした。


●今後の予測
イーベイ・ジャパン カテゴリーマネージメント部 部長 中里力氏

10月に入ると、徐々にホリデー需要の高まりが取引件数や取引されている商品にも表れてきています。中でもジュエリー、時計、ブランド商材の販売数がebay.com全体で例年より高い状況となっています。
米国では特にZ世代を中心に中古品を購入することが一般化しています。長引く円安の追い風もあり、今後のギフト需要による高価格帯商材の動きに注目しています。





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