2022.03.09

「北欧、暮らしの道具店」、マーケティング支援プログラムが好調 花王や味の素AGFなど100社を支援

クラシコムは3月8日、ライフカルチャープラットフォーム「北欧、暮らしの道具店」において企業向けに提供するマーケティング支援プログラム「BRAND SOLUTION(ブランドソリューション)」が、2015年7月の提供開始から年間売上平均160%増のペースで事業成長し、累計100社超に導入されたと発表した。「北欧、暮らしの道具店」のノウハウを生かした「喜ばれる広告」でブランド価値向上に貢献しているとし、花王の「クイックル」の支援事例を公開した。

クラシコムは、2007年に雑貨や衣類などをEC販売する「北欧、暮らしの道具店」を開店。商品情報だけでなく、読み物や動画などのコンテンツも配信することで認知拡大やブランドイメージの醸成を図り、現在は月間200万人が来訪するメディアとしても成長を遂げた。この実績やノウハウを活かし、2015年に「北欧、暮らしの道具店」にて企業がプロモーションできるマーケティング支援サービス「BRAND SOLUTION」の提供を開始した。


▲「北欧、暮らしの道具店」エンゲージメントチャネルの数値

「BRAND SOLUTION」は、企業の持つ商品ブランドの価値と「北欧、暮らしの道具店」の世界観や編集ノウハウを掛け合わせ、「読んで面白い」記事、「見ていて心地よい」動画、ポッドキャストコラボ、商品の同梱など様々な取り組みを通じて、企業のマーケティング支援を行うサービスとなる。2015年のスタート当初は、商品の活用法などを提案するコラボ記事を制作し、「北欧、暮らしの道具店」で配信を行うのみだったが、現在はブランドの創造や価値向上を図る包括的なマーケティング支援を行っている。

クラシコムは、「BRAND SOLUTION」が2015年の提供開始から、年間売上は平均で160%増のペースで伸長しており、2021年7月期までの導入企業数が、大手ナショナル企業を中心に100社を超えたと発表し、そのうち約6割の企業が2回以上発注しているリピート率の高さを特徴に挙げた。

同サービスの強みは、「暮らし」に興味のある30代~50代女性など価値観でセグメントされた顧客へ、「北欧、暮らしの道具店」のノウハウを生かしたプロモーションを行える点だとし、単なる商品紹介のコンテンツ制作ではなく、見応えがあるエッセイや動画などを制作し、その中で商品の魅力や使い方を発信している。これにより「喜ばれる広告」「ありがとうと言われる広告」を実現しており、顧客や導入先企業からも好評得ているという。ブランド作りのためのターゲット選定やメッセージ策定から、プロモーション手法やチャネル選定、ターゲットと親和性の高いコンテンツ制作・配信までを包括的に行うことができる点も、導入社数の拡大や高いリピート発注率につながっていると分析した。

導入事例として、ロングセラーブランドとして知名度はあるが、「掃除道具」というイメージに留まっている点や、家事の担い手の方に愛着を持ってもらいにくい点を課題としていた花王の「クイックル」の事例を公開した。

「BRAND SOLUTION」では、「クイックル」を「便利な掃除道具」ではなく「暮らしを手軽に整えてくれるアイテム」として紹介することで、「クイックルだから使いたい」という態度変容を生むことを狙いとした。そのため便利な機能的側面とそれによって暮らしを整えられるという情緒的側面を合わせて伝えることが必要と考え、主に前者をコラボ記事で、後者をコラボ動画で訴求するという複合プロモーションを実施した。

コラボ記事、「【すっきり整える習慣】忙しい時こそお助けアイテムに頼って。毎日を気持ちよく過ごすアイデア」では、花王「クイックル」担当者に、商品を愛用しているクラシコムスタッフがインタビューを実施。商品に込められた想いや製品のおすすめの使い方など製品機能について深く尋ねた。「掃除が苦手でもラクに暮らしを整えるルーティンとは?」「インテリア好きの整え習慣 家族で協力するスッキリした暮らし」の2本を制作したコラボ動画は、「クイックル」を実際に使っている2つの家庭において、「クイックル」製品を用いた「ながら習慣」をテーマに作成。「クイックル」は手軽に暮らしを整えてくれるアイテムとしての情緒的側面を訴求した。


▲花王「クイックル」コラボ記事より

その結果、コラボ記事および動画の閲覧数は、ともに当初の想定を上回る数値となったことに加え、記事の滞在時間は2~3分、動画は3分強の動画で平均視聴時間が2分以上という高い数値を出した。プロモーション実施後のアンケートでは、「今のまま(「クイックル」で)楽をしていいのか、と思えた」「同じ悩みを抱えていたので、取り入れてみたい」など、商品の利用が自分ごと化され、愛着が増す傾向が見られたという。


▲花王「クイックル」コラボ動画より

花王の「クイックル」担当 加納麻衣氏は、「今回のご提案をいただいたときは、まさにこういうことがやってみたかったととてもワクワクしました。そして、実際に満足いく結果を得られたのは、機能性を伝えるという『足し算』ではなく、生活者の暮らしの中での使い方を見ていただくという『引き算』の見せ方にしたことによって、より愛着を感じていただけたのではと思っています。数値的な成果はもちろん、社内でも動画を通して、世界観の共有ができ、ブランドの運営にとてもよい作用になったことも今回の嬉しい収穫でした」とコメントした。

クラシコム 取締役 BRAND SOLUTION 事業責任者の高山達哉氏は、「BtoCだけでなくBtoBの領域でも、私たちがお役に立てることがあるのではと始めたマーケティング支援『BRAND SOLUTION』において、改めてこれまでお取り組みさせていただいた企業様に感謝申し上げます。私たちの最も特徴的な点は、スタッフのうち約8割が元お客様であることです。お客様とスタッフは、単なる買い手と売り手ではなく、同じ文化圏にいて一緒に試行錯誤する同志のような関係です。この関係から生まれる私たちの視点は、顧客起点によるマーケティングの重要性が改めて高まっている現状において、クライアント企業に対してご提供できる価値の源泉になっています。これからもこの視点を生かしたマーケティングソリューションを多くの企業様にご提供できればと思っております。ご興味のある企業様はぜひ、お気軽にお声がけください」と述べた。




RECOMMEND合わせて読みたい

RELATED関連する記事

RANKING人気記事