2022.03.06

ホテルセントパレス倉吉、ヴィーガン料理のECサイトを運営 料理家や生産者とメニュー開発に注力

EC担当とシェフの皆さん

ホテル運営やブライダル事業を手掛けるホテルセントパレス倉吉は2021年9月、ヴィーガン料理のECサイト「St.Palace(セントパレス)」を開設した。

ホテルのシェフや野菜料理研究家のカノウユミコ氏、農産物の生産者らと共同で、オリジナルのヴィーガン料理を開発した。

商品の販売は、定期便を活用。「時々ヴィーガンコース定期便(税込8640円)」は、前菜3種、スープ、メイン、デザートなどのコース料理2人分が、毎月27日に届く仕組みとした。

賞味期限が、従来の期間より長くなるよう、独自の冷凍技術を使用し、90日間の冷凍保存を可能にした。一般的な冷凍方法では1週間程度しか日持ちしないが、長く品質を保てるようにした。「保存期間を長くすることで、食べたい時に食べたい分だけという、ユーザーの生活スタイルに合わせて提供することができる」(山田公総支配人)と話す。

販売商品には、定期便に加え、「時々ヴィーガンコースお試し便(税込8640円)」も用意。最初から定期便ではハードルが高いと思う人に、お試し便を提案している。

ホテルのシェフが作るヴィーガン料理の専門サイトとして、鳥取県栄養士会のアドバイスを受けながら、毎月試作を重ねて、メニューを決めている。

このほかにも、「ヴィーガンチョコレートテリーヌ」や「ヴィーガンチーズケーキ」などビーガンケーキの販売も行っている。ホテルのパティシエが手作業で仕上げている。女性誌や菜食をテーマにした雑誌などでも取り上げられる人気商品となっている。

主力のホテル事業はコロナの感染拡大の影響で依然厳しい。ホテルの宴会やブライダルも打撃を受ける中で、新たにECサイトを立ち上げた。「当社の事業と親和性が高く、今後、日本の市場でも拡大していくであろうという点で、ヴィーガンに着目した」(同)と言う。

ヴィーガンが日本で広がるには、時間が掛かることを踏まえ、「健康食」や「月1回の贅沢」という点をサイト内で訴求。認知の拡大や、購入のきっかけを作りたい考えだ。ウェブ広告やSNSでも定期的に情報を発信している。

現在はサイト利用者の9割が女性。今後は男性も目を向ける商品開発を強化する。

新規顧客を広げながら、会員にも継続してもらい、3年後には黒字を目指す。


「St.Palace」
https://www.stpalace.net/




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