2022.02.07

ここまで来た!ECのビジュアル活用【到来!ビジュアルコマースの時代<第1回>】


コロナ禍にビジュアル化が加速


コロナ禍がECサイトのビジュアル化を加速させたのは間違いない。コロナ禍に巣ごもり需要が加速し、ECサイトへ投資をして、よりコンテンツを拡充させる事業者が増えている。コンテンツを強化する背景には、消費者のSNSや動画配信サイトの利用時間拡大も影響している。

総務省の調査では、平日におけるネットの利用時間はテレビの視聴時間を超え、全世代の平均でも1日168分以上もある。その中でもSNSや動画サイトの利用時間は大きく、平日における全世代平均の利用時間はSNSが37分以上、動画サイトが38分以上になっており、休日になるとSNSが44分以上、動画サイトが58分以上とさらに高まる。10代、20代の若者においてこの時間がさらに長くなるのは言うまでもない。


▲総務省「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」の結果

SNSではビジュアルがメインのインスタグラムだけでなく、ツイッターやフェイスブックにおいても画像や動画といったビジュアルコンテンツが中心になっている。SNSを開けばタイムラインで画像や動画が次々と流れ、それを息をするように自然と視聴するのが当たり前になっているのだ。

消費者がスマホでビジュアルコンテンツから情報を収集し、楽しみや生活の糧にする行為は自然なものとなった。


ECで多くの情報を欲する日本人


日本人がECでモノを買う際に多くの情報を欲しているという見方もある。

visumoの井上取締役は「ある外資ブランドの方が、『日本人はECサイトでたくさんの情報を必要としている』と話していた。というのも欧米の人よりも日本人の方がECで商品を買うハードルが高いのだという。その部分はEC化率や返品率にも出ていると思う。日本ではそのハードルを越えるためによりきめ細やかなコンテンツが必要であり事業者が工夫し続けてきたのが独自の文化だ」と話す。

海外では識字率の課題もあり、シンプルなECサイトで商品をビジュアルにてストレートに紹介しているケースが多いという。日本の方がコンテンツは豊富なようだ。

井上取締役はさらに、「単品通販サイトのLPやECモールの商品ページではもともとたくさんのコンテンツが掲載されており、CVRを高める工夫がされていた。小売店の自社ECサイトなどは商品画像と商品情報だけのシンプルな商品詳細ページが一般的だったが、近年はツールの進化やコロナ禍でEC強化により、コンテンツを拡充する動きが加速している」と話す。

日本人の消費行動でさまざまなビジュアルコンテンツからの情報収集が一般化しており、ECサイトにおけるコンテンツの質と量が増加傾向にあることから、ECにおけるビジュアル活用の重要性も増しているといえる。第2回ではより具体的なビジュアル活用の戦略について掘り下げていく。


【到来!ビジュアルコマースの時代】
第2回「進化するUGC!ユーザー目線で伝える新たな商品価値」
>> https://netkeizai.com/articles/detail/5614




<取材協力>

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