2021.12.16

最新ECサービスを記者が体験!【解析編】 遺伝子解析で分かるガン・老化リスク


▶「サンスター」毛髪分析
最短1週間で結果判明 亜鉛シャンプーEC付属の毛髪分析

サンスターは、「亜鉛」に着目した男性向けシャンプー「マグマス」の1週間お試しセットに、毛髪の亜鉛年齢をチェックするキットを同梱している。キットに毛髪を入れて返送すると、毛髪の亜鉛年齢の測定結果を、PDFデータにしてメールでお知らせしてくれるサービスだ。筆者が解析サービスを利用したところ、毛髪を返送してから10日後に結果が返ってきた。サンスターによると、調査結果が分かるまでに時間がかからないことも、サービスの特徴だとしている。




広告からアマゾンへ遷移


「マグマス」(400ミリリットル入り/税込3520円)は、加齢とともに髪から失われる亜鉛に着目したシャンプー。髪の主成分である、亜鉛を配合し、髪の毛のハリコシをサポートするという。亜鉛は、タンパク質の形成に不可欠な成分だとしている。「マグマス」を発売したのは2019年10月。自社ECサイトとアマゾンで販売している。髪の毛の亜鉛年齢のチェックサービスは、2021年2月に開始したという。

筆者は昨年、ウェブ上のニュースサイトを閲覧していた際に、「マグマス」の広告を初めて見た。筆者は健康食品や化粧品のECサイトを取材することが多く、仕事柄、健康・美容商品の広告をチェックすることもよくある。「マグマス」の広告も何気なくクリックしてみた。

化粧品のネット広告の場合、ランディングページか記事広告のページに遷移するケースが多いが、「マグマス」のその広告は、アマゾン内のブランドページへと遷移させるように設定されていた。

アマゾンは男性のユーザーが多いといわれる。「自社ECサイトに誘導して個人情報の入力の手間をかけさせるよりも、アマゾンへ遷移させる方が、CVに結び付きやすいと考えた施策なのだろうか」などと考えた。


10分で投函、10日で判明


マグマが爆発しているようなイメージを想起させるブランドページが気になり、1週間分のシャンプーが入ったチャレンジキット(7㍉㍑×7包入り)を実際に購入してみた。チャレンジキットの通常価格は税込1650円だった。毛髪の亜鉛年齢をチェックするキットについては、パッケージを開けてから、同梱されていることに気が付いた。


毛髪を10本程度、ハサミで切り取り、返信用キットで発送

平たい箱を開けると、1週間分のシャンプーのほかに、アンケートシート、毛髪送付用のチャック袋、返信用封筒が同梱されていた。

商品に同封された「ご案内」には、根元から3㌢㍍の長さの毛髪を10本程度、ハサミで切り取り、チャック袋に封入するよう書かれていた。実際にやってみると、パッケージを開けてから10分とかからずに、返信用キットが用意できた。


返信用キット

ポストに投函したところ、10日後に、メールで測定結果が届いた。キットを送ったことすら忘れていた。測定結果を見ると、「亜鉛年齢」と「20代の平均と比較した髪の亜鉛量」の数字が、大きく示されていた。30代の筆者の亜鉛年齢は、「60代以上」だという結果が出た。ちょっとショックだった

サンスターによると、チャレンジキットは、ロイヤルユーザー育成のための施策なのだという。まずは1週間分のシャンプーを一度使ってもらい、併せて髪の亜鉛年齢チェックをしてもらう。その後、シャンプーの本商品を購入してもらい、一定期間試してもらった後に再度亜鉛年齢をチェックしてもらうことで、亜鉛年齢の変化を、数値で感じてもらうのが目的なのだという。


毛髪の亜鉛年齢測定結果の解析サービス

サンスターによると、「亜鉛年齢のチェックサービスは、少なからず定期購入への引き上げにつながっている」(マーケティング統括部H&Bマーケティング部西村翔氏)と話す。

実際に、数値で髪の老化の可能性を示されると、少なからず危機感を抱いてしまった。解析にかかるコストとの兼ね合いかもしれないが、亜鉛以外でも訴求力のあるサービスではないかと感じた。




RECOMMEND合わせて読みたい

RELATED関連する記事

RANKING人気記事