チョコレートの製造や販売を行うLINDT & SPRUNGLI JAPAN(リンツ&シュプルングリージャパン)は今年7月、オンラインショップのみで実装していたポイントプログラムを直営店舗でも同スキームで運用できるようにした。利便性の向上に取り組んでいる。
リンツ&シュプルングリージャパンは路面店を始め、全国の百貨店や商業施設に出店している。毎年店舗を増やし、現在では70店舗を超える。オンラインショップでは自社サイトのほか、「楽天市場」や「アマゾン」などのECモールにも出店している。
ポイントのため方も、店舗とオンラインショップでは異なっていた。購入金額に応じて店舗では紙のポイントカードに押印し、オンラインショップではアカウントにポイントが付与されるシステムだった。顧客にとって、店舗とオンラインショップで統一されたポイントをためられないのは利便性に欠けていた。
リンツ&シュプルングリージャパンは今年7月、店舗とオンラインショップで共通でポイントを利用できる新たなシステムを開発した。デジタルクリエイティブエージェンシーやシステム会社、代理店など、複数の企業と合同でシステムを構築した。
「店舗のPOSレジとオンラインショップの機能は、どちらも完成形だったため、ポイントプログラムの統合は難しかった。オンラインショップのポイントプログラムを店舗のポイントプログラムにまで普及させて、何とか一つの形に仕上げた」(片岡正宏マーケティングマネージャー)と話す。
ポイントプログラムを統合したのは新型コロナウイルスが大きく関係していたという。
「コロナになり、昨年は当社も多くの店舗が臨時休業に追い込まれた。そのとき、よく店舗を利用している顧客から『この店舗でたまったポイントはオンラインショップで利用できないのか』という声が寄せられた。この声がポイントプログラムを統合した大きな理由だ」(同)と語る。
今後も会員機能のアップデートを行うという。ECサイトと実店舗で購入者の年齢・性別・購入金額・購入場所・購入した商品を把握することで、顧客に最適な販促を実施できると考えている。
引き続き、日々変わる顧客のニーズに合わせて、最適な機能に進化させていくとしている。
「リンツチョコレート公式オンラインショップ」https://www.lindt.jp/