2021.09.07

【セールスとは違う!?】ドラッカー&コトラーに学ぶ!
『マーケティング』とは?~基本と考え方を知れば、可能性が広がる~


『マーケティング』を学ぶには、まずこの2人を知る……!


土台を築いたのが、この2人。

★P.F.ドラッカー氏(1909-2005)

オーストリア・ウィーン生まれのユダヤ系オーストリア人経営学者。

「現代経営学」あるいは「マネジメント」 の発明者です。

『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら(岩崎夏海 著)』

2009年に話題になったこちらの本でもタイトルに名前が出されていますが、マーケティングや経営に携わる上で、きっと一度は名前を耳にしたことがあるのではないでしょうか。


★フィリップ・コトラー氏(1931-)

アメリカ合衆国の経営学者。
「近代マーケティングの父」とも呼ばれる人物で、2020年11月6日、新型コロナウイルス感染拡大後に行われたeWMS(ワールド マーケティング サミット オンライン)でも講演をされており、高齢となった現在でもマーケティングの最前線にいることで知られています。


P.F.ドラッカー氏のマーケティング


ドラッカー氏はマーケティングについて、著書で下記の言葉を遺しています。

-------------------------------------------------

販売とマーケティングは逆である。

同じ意味でないことはもちろん。補い合う部分さえない。

何らかの販売は必要である。

だがマーケティングの理想は、販売を不要にすることである。

マーケティングが目指すものは、顧客を理解し、製品とサービスを顧客に合わせ、おのずから売れるようにすることである。

出典:「マネジメント」 P.F.ドラッカー

-------------------------------------------------



「我々は何を売りたいのか?」(一人称)ではなく、「顧客は、何を買いたいか?」(二人称・三人称)ということがマーケティングであり、『マーケティングの理想は、販売を不要にすること』なのだそう。

思い当たる節として、現在は、「値切り文化」も息を潜めていると思いませんか?

なぜ、値切り文化があまり聞こえなくなったか?というとそれは、「セールス」という売り方に合わせた交渉方法だったからです。

多少、接客販売の面では『セールス』という売り方は残っていますが、それでも、現代の顧客様は「商品/サービスに価値を見出すこと」で購入というアクションを起こしています。

この様子は、消費行動の変化にも実は現れています。

元祖・消費行動「AIDMA」については、以下の記事でご紹介中!
https://netkeizai.com/articles/detail/3886/3/1/1


フィリプ・コトラー氏のマーケティング


コトラー氏は著書でこんな言葉を述べています。

-------------------------------------------------

充足されていないニーズや欲求を突き止め、その重要性と潜在的な収益性を明確化・評価し、組織が最も貢献できる標的市場を選択した上で、当該市場に最適な製品、サービス、プログラムを決定し、組織の全成員に顧客志向、顧客奉仕の姿勢を求めるビジネス上の機能である。

出典:『コトラーのマーケティング・コンセプト』

-------------------------------------------------



小難しい漢字ばかりが並んでいるので、2つのパートに分けて説明していくと……


1)「不便だな、充たされていないなというニーズや欲求をつきとめて、重要性や収益性を評価して、企業が“最も”貢献できる市場を選択する。」ということを言われていますが、例えば、事例で紹介すると……

コロナ禍において、『コロナビールを販売しているグルポ・モデロ社が、ビールの生産を一時停止し、アルコール消毒液を寄付した』というニュースを覚えていらっしゃいますか?

これも、アルコール消毒が不足しているニーズに、グルポ・モデロ社が適応し、貢献する市場を選択した一例です。

もちろん、社会福祉や奉仕の精神で行われたことでもありますが、この例は、PEST分析やペルソナ分析・ランチェスター戦略にも通じます。


2)「顧客視点に立ち、市場のお客様が価値を感じる最適な商品・サービスを提供し、顧客様から支持され続ける姿勢を求める」ということが言われています。

例えば、こちらも事例で紹介すると……

Apple社のiPhoneは、何世代にも渡りファンがブランドを支えています。

ネットショップや実店舗でも、統計学的にお店の売上全体の8割はリピーター様の購入で成り立っているとされています。

いかに、顧客様やリピーター客の存在が重要かが見えてくるだけでなく、会社として、支持される製品づくりの大切さがわかります。

これらは、4C分析やゴールデンサークル理論・パレートの法則にも関連することです。


▽「パレートの法則」についてご紹介している記事はこちら!
https://netkeizai.com/articles/detail/4182/1/1/1

このようにマーケティングは、ひとつで出来上がっているわけでなく、様々な物事が連なって、構成されています。

さて、ここまでご紹介させていただきましたが、小指の先くらいでも「マーケティングってそういう考え方なのか」と感じていただければ幸いです。

下記の動画でも「マーケティングの基本や考え方」について、詳しくご紹介しております。気になった方は是非、ご視聴ください。

『教えて!!たっく社長ー楽しく学ぶ「ビジネス・マーケティング」デジマ―ケ予備校』


▽マーケティングの基本と考え方について
https://www.youtube.com/watch?v=6Llm6fbWzug&t=8s

次回は、時代ごとに移り変わる「マーケティングの歴史」についてご紹介予定ですので、お楽しみに!




RECOMMEND合わせて読みたい

RELATED関連する記事

RANKING人気記事