2021.07.13

【競争激化!拡大するクラウドECプラットフォーム】国内実績では「ebisumart」が首位独走 GMOやEストアー系が本格展開


カスタマイズ対応のクラウドECプラットフォームの競争が激化している。GMOメイクショップと子会社のGMOシステムコンサルティングは今年3月、3つの中・上位向けのソリューションを統合して「GMOクラウドEC」の本格提供を開始した。Eストアーの傘下に入ったコマースニジュウイチ(コマース21)は今年4月、クラウド型ECサイト構築サービス「ECo2(エコツー)」の提供を開始した。昨年8月、東証マザーズに上場したインターファクトリーが提供する「ebisumart(エビスマート)」は導入サイト数が700を突破し、国内実績の首位をひた走る。ITソリューションの主流はクラウドベースだ。中小・零細事業者向けのソリューションはすでにクラウド型プラットフォーム(カスタマイズ対応しないASP型サービス)になっており、今後、中堅大手向けのソリューションもクラウド型が主流になる可能性がある。今後のさらなる市場拡大を見据え、競争はさらに激化しそうだ。


GMOグループが中上位向けクラウドでもNo.1狙う


GMOメイクショップとGMOシステムコンサルティングは今年3月、両社が提供していたカスタマイズ対応のECサイト構築サービスを統合し、「GMOクラウドEC」として提供を開始した。サービスサイトなどのタッチポイントを一本化し、営業連携を図ることで、導入を検討する事業者にとって分かりやすいサービスを提供する。

GMOメイクショップはASP型のECサイト構築サービスで9年連続流通総額1位を獲得している。中小事業者向けのASP型だけではなく、中上位向けの領域でもNo.1を狙うべく、サービス統合に着手した。

GMOメイクショップのeコマースソリューショングループ部 笹崎淳史部長は、「『MakeShop』は主軸のプレミアムショッププラン以上だけでも約1万店に利用していただいている。利用店舗が多いことで、たくさんの要望をいただいたり、成功事例を分析したりできている。こうした声をもとに機能改善を図ったり、ECの知見をためたりしており、その蓄積したノウハウの総量が違う」と強みを語る。

「MakeShop」の使いやすさを「GMOクラウドEC」にも生かし、中上位向けでもユーザビリティーの高いサービスを提供する計画だ。3つのサービスはブランドの統合から先行し、将来的には基盤自体を統合していく構想もある。


Eストアー傘下でコマース21がクラウドに再挑戦


ASP型のECサイト構築サービス「shopserve(ショップサーブ)」を提供するEストアー子会社のコマース21は今年4月、クラウドECプラットフォームサービス「ECo2」の提供を開始した。クラウドサービスを提供するEストアーの知見を生かすとともに、コマース21が培った大規模ECサイト構築のノウハウを発揮することで、クラウドベースながらカスタマイズに対応したECサイト構築サービスを提供するという。

コマース21はEストアーの傘下に入る前に一度、クラウドサービスに挑戦したことがあったようだ。今回、Eストアーグループの一員としてカスタマイズに対応するクラウドECプラットフォームに再挑戦している。


「ebisumart」は上場で案件増加、トップの座を強固に


カスタマイズ対応するクラウドECプラットフォームにおいて国内実績でトップの座を確保しているのが、インターファクトリーが提供する「ebisumart」だ。コロナ禍でEC市場が拡大しているのに加え、昨年8月、東証マザーズに上場したことで、依頼件数や案件規模が拡大しているという。競合の展開強化や新規参入があっても先行者メリットを生かし、トップの座を強固なものにしている。

三石祐輔取締役CMOは、「EC業界だけでなく、BtoBアプリケーションの領域では、クラウドが主流になってきている。自動アップグレードで最新機能を使えるクラウドを採用しつつ、標準機能では賄えない、自社独自の機能も追加したいといった企業のカスタマイズのニーズがある。クラウド×カスタマイズのニーズが高まっているのは必然だと思う。ただ、この領域はエンジニアリングのハードルが高く、利益が出るまで時間がかかる。当社は最初から、この領域一本で取り組み続け、時間をかけて収益を上げられる体制を整えることができた。パッケージやASPなどメインのソリューションを持っている企業が、収益が上がっているソリューションを投げ出してまで、この領域にオールベットするには高いハードルがあると思う。当社は現状に慢心することなく、より圧倒的ナンバーワンになるため、エンジニアの採用をより強化していく」と競合との違いを語る。

現在は単一のプランのみを提供しているが、今後、プランの幅を拡張する構想があるという。ハイエンドプランと呼んでいる大規模サイト向けプランについてはすでに着手しており、受注処理能力やカスタマイズのしやすさなど、性能面をさらに強化したエンタープライズ向けのプランを提供する計画だ。他にも小規模サイト向けのシンプル化したプランや領域別のプランを増やす可能性もあるようだ。

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