2021.06.19

音楽之友社のECサイト「ONTOMO Shop」、『ヒット商品誕生』と『Amazon Pay導入』が転換期に サイト年商1億円目指す

ONTOMO Shop運営者 鳥羽隆行氏

音楽雑誌の出版、音楽ホールの運営事業を手掛ける音楽之友社は2014年から、自社ECサイト「ONTOMO Shop(オントモショップ)」を運営している。サイトでは、「Amazon Pay(アマゾンペイ)の導入」と「ヒット商品の誕生」が大きな転換期となった。直近4年間の売上高は右肩上がりに推移しているという。ECサイトの売上高は年商1億円を目指している。

「オントモショップ」では、スピーカー・キットなどのオーディオ機器や音楽の教材を取り扱っている。

ECサイトを発足した経緯について、「書籍や雑誌は少しでも汚れがあると返品されてくる。スピーカーのキットをオーディオ専門誌の付録で発売した際も返品があった。付録付きの雑誌は厚みや大きさがあり、保管場所に困窮した。何とかネットで売れないかと思ったことがきっかけ」(ONTOMO Shop運営者・鳥羽隆行氏)と話す。

ECサイト開設後、新商品の開発やオーディオ評論家に記事を書いてもらった。だが、売り上げ・認知度ともに上昇したのは二つの転換期があったと振り返る。

2017年、新たな決済方法として「アマゾンペイ」を導入。ECサイトの売り上げを伸ばすために何をすべきか考えたところ、決済方法の拡充を選択した。

アマゾンペイ導入前は、クレジット決済・代引き・ネット銀行振り込み・ペイジーを取り扱っており、クレジット決済の利用が最も多かった。

しかし、アマゾンペイ導入後は、アマゾンペイの特徴でもある購入時の個人情報の入力を省けることが奏功し、現在では決済手段として、アマゾンペイが最も選ばれる月も増えてきている。導入前の2017年3月と導入後の5月を比較すると、アマゾンペイでの売り上げは約2倍に伸長した。

2019年には、オーディオメーカーのラックスマンと共同制作した真空管アンプ・キット「LXVーOT7 mkII」(税込3万6000円)を発売した。もともと雑誌の付録だったが、顧客から好評だったため、改良を施しECサイト限定商品として発売した。午前0時に購入予約を開始したところ、翌朝8時には200台全てが完売となった。

ラックスマンのアンプは高価なものだと100万円を超える。だが、発売した商品は価格と音質にこだわり3万円台で商品化した。「真空管アンプに興味はあったが、値段が高く手が出せない人たちにとって、ラックスマンを知る一つのきっかけになったのでは」(同)と振り返る。

今後はさらなる新規顧客獲得のため、ホームセンターでの実店舗販売に注力していく予定だ。「オントモショップ」を知らない人々への認知度を高め、年商1億円を目指していきたい考えだ。


「ONTOMO Shop」
https://ontomo-shop.com/




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