2024.07.08

【成長するコスメECモール】eBay Japan 米川由満氏「ブランド訴求できる『Qoo10』に進化する」

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eBay Japan Beauty&Food 営業本部 部長 米川由満氏


eBay Japan(イーベイ・ジャパン)が運営する「Qoo10」は、化粧品(コスメ)に強いECモールとして知られている。Z世代と呼ばれる若年層の顧客に、韓国コスメや国内コスメがそろう売り場として認知されている。お得さが魅力の「Qoo10」だが、今後は価格訴求だけではなく、ブランドの魅力を発信できる売り場に進化していく方針だという。「Qoo10」のコスメ領域の現状や戦略について、Beauty&Food 営業本部 部長 米川由満氏に聞いた。



――コスメECの中には、商品取扱高が100億円を超え、コスメECで最大手クラスに成長している企業がある。「Qoo10」はコスメに特化したモールではないが、流通規模や特徴は、他のコスメECプラットフォームと比べるとどうなのか?

ファッションECや百貨店が運営しているコスメECなど、さまざまなサービスがあると思うが、「Qoo10」も含めた、それぞれの売り場の特徴は異なっていると思う。「Qoo10」はブランドの公式ショップもあれば、リセラーと呼ばれるショップも出店している。価格訴求をする商品群と、ブランドの魅力を伝える商品群とがある。

最近の若い世代の購買行動が変化しており、SNSで商品と出会うケースが増えている。「Qoo10」はZ世代と呼ばれる若年層の顧客を多く抱えており、SNSとの親和性の高さも特徴だ。

単純な流通額でいえば、コスメECに強いモールとしては、最大規模に成長していると思う。

――SNSとの親和性の高さの裏付けは?

若いユーザーがSNSでコスメを見つけて、探しに来る場所として「Qoo10」が選ばれている。

前々回の大型セール「メガ割」で、ノーマークだった商品が期間中に1億円弱ぐらい売れた。「なぜ売れたのか」がなかなか分からなかった。テレビで取り上げられたわけでもなかった。

販売した店舗に尋ねてみると、「メガ割」期間中にSNSのアフィリエイト施策を実施していたという。この施策では、自社ECサイトで購入されると、投稿した方に報酬が入る仕組みだったが、自社サイトではなく、「Qoo10」に注文が集中していたことが分かった。

このことからもSNSとの親和性の高さに確証を得ることができた。

――「Qoo10」の顧客層は他のモールとは異なるのか?

国内の150社くらいのメーカーさまにアンケートを取らせていただいた。「Qoo10」で販売するきっかけは、「購入層が他のモールとは違うと思った」という声が多かった。実際に販売を開始してみると、「他のモールの購入者との重複が少なく、新規の顧客が多い」と言う。今までネットで購入したことがなかった若い層の顧客が「Qoo10」にいる。

――「Qoo10」は韓国コスメの品ぞろえが充実しているが、他のモールでも韓国コスメの取り扱いを強化している。韓国コスメでの差別化はできているのか?

韓国コスメは今では定番化しており、以前は「Qoo10」でしか買えなかったブランドもさまざまな場所で買えるようになってきた。

そんな中で昨年から、「Qoo10」でしか買えない商品を「Qoo10 ONLY」というタグを付けて販売に注力している。韓国コスメの販売店さまも「Qoo10 ONLY」を積極的にご活用いただいており、その効果が出ている。

消費者にとっても分かりやすく、「Qoo10」としても露出を高めたりしているので、販売店さまにとっても有効に使える施策だと思う。

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