2024.06.19

「KARTE」、欲しい機能を開発できる「KARTE Craft」にサイトホスティング機能「Craft Sites」追加

CX(顧客体験)プラットフォーム「KARTE」を提供するプレイドは6月19日、サーバーレスで「KARTE」に欲しい機能をAIの支援のもと開発できるプロダクト「KARTE Craft」において、サイトホスティング機能「Craft Sites(β版)」を追加した。これによりサイトの認証、外部サイトの集約も実現する。

プレイドの提供する「KARTE」は、サイトやアプリに来訪している人をリアルタイムに解析、可視化し、顧客理解からパーソナライズまでを一気通貫で実装できる、CX(顧客体験)プラットフォーム。2024年4月には、「KARTE」のリアルタイム解析データをトリガーにした独自の機能やアプリケーションをAI支援のもと開発できる「KARTE Craft」の提供を開始している。

このほど、「KARTE Craft」にサイトホスティング機能「Craft Sites(β版)」を追加した。

「Craft Sites」は、これまでサイト作成に必要だったSSL証明書の取得・更新やサーバーの設定・管理といった作業なしに、あらゆるファイルをホスティングできる機能となる。「Craft Sites」には、AIによるプロダクト活用・サイト作成支援機能「Craft Sites Copilot(β版)」が標準搭載されており、HTMLなどのコード作成や画像生成などでサイトのコンテンツ作成をリアルタイムに支援する。

例えば、コラボレーションツールで作成したワイヤーフレームの画像を「Craft Sites Copilot」に読み込ませるだけで、それに応じたHTMLコードを出力。サイトに掲載したい画像も「Craft Sites Copilot」で即時生成できる。参考画像と自然言語を組み合わせたプロンプトで、作りたい画像の指定もできるので、イメージ通りのクリエイティブを容易に作成・調整できる。

「Craft Sites Copilot」は、単一のAIモデルではなく、複数のAIモデルをその特徴や強みに応じて使い分けており、コード生成/改善には「GPT-4o」をはじめとしたMicrosoftの「Azure OpenAI Service」やGoogleの「Gemini 1.5 Flash」、画像生成にはGoogleの「Imagen 2」を中心的なAIモデルに採用している。

「KARTE Craft」は、今後も複数のAIモデルを組み込み、その強みに応じて活用場面を使い分けられるようプロダクト改善を推進するとしている。

「Craft Sites」は、AIによる支援機能以外にもサイト作成に便利な機能を備える。「Sites Authentication」機能を使うことで、特定ユーザーに対する限定公開コンテンツを作成でき、「KARTE Craft」の中心機能である「Craft Functions」を認証のバックエンドとすることで、あらゆる認証方法に対応できる。

さらに「Craft Sites」の「Sites Aggregation」機能を活用すれば、「Craft Sites」で設定したドメインで、他のサイト制作ツールなどで作成した既存サイトをホスティングできる。キャッシュ機能を活用することで、サイトのパフォーマンス最適化も実現する。

「KARTE」や「Craft Functions」と組み合わせることで、静的なページだけでなく、閲覧履歴ページやレコメンドページなど、1st Party Customer Dataのリアルタイム活用による動的なウェブアプリケーションの構築も可能になる。「Craft Sites」で作成したサイトのHTMLコードに「KARTE」の計測タグを埋め込むコードを生成する機能も備わっており、「KARTE」との連携も容易に実現できるという特徴も備える。

「Craft Sites」は、「KARTE Craft」の「Growth」「Enterprise」プランで利用が可能。プレイドは、「KARTE Craft」の導入および活用のためのさまざまなサポート体制を用意しており、自社のカスタマーエンジニアが「Craft Sites」を利用して実現したい機能の実装方法を支援するほか、さまざまなサンプルテンプレートと解説コンテンツも提供している。

マーケティング領域での活用だけでなく、「KARTE Craft」で顧客起点のビジネス変革、およびデジタルトランスフォーメーションを推進する場合には、業務オペレーションの改善、ITアーキテクチャの構築、各種データ活用など、さまざまな領域をカバーする経験豊富なパートナー企業による伴走支援も提供している。

「KARTE Craft」はこれまで、エンドユーザーの行動のリアルタイム解析結果をはじめとした「KARTE」の機能にまつわるさまざまな事象をトリガーに、任意のプログラムを実行できる「Craft Functions」を主要機能としてきたが、「Craft Sites」の追加により、ユーザーの目に直接触れるフロントエンドの領域もカバーし、欲しい機能やサイトをAI支援のもとワンストップで開発できるプロダクトとなった。

「Craft Sites」を活用する企業のコメント紹介で、NRIデジタル DX企画 プロデューサー 吉田純一氏は、「これまでの『KARTE』は既存のサイトに追加するもので、マーケティング施策の実行では静的コンテンツの制作も必要となり、『KARTE』の機動力を活かしきれないこともありました。今回、『Craft Sites』の登場により、静的コンテンツの配信も『KARTE』内で完結できるようになりました。単なるコンテンツ配信機能だけでなく、生成AIによるコンテンツの生成も可能であり、従来のCMSにはないユニークなサービスだと感じています。『Craft Sites』上のコンテンツに、『KARTE』のWeb接客や『KARTE Blocks』を組み合わせることで、『KARTE』だけで高度なWebサービスの構築が可能となり、お客様にとって大きなメリットがあります。NRIデジタルでも、『Craft Sites』と認証基盤を組み合わせた会員コンテンツ配信機能や、汎用フォーム機能を先進的なユーザーに提供を始めています」と述べている。




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