2024.03.11

ホビーショップの「スターゲート」、アフターコロナで逆風も再成長 初心者向けの「品ぞろえ」「顧客対応」注力

スターゲート 駒崎勲代表

モデルガンなどのホビー用品の販売を手がけるスターゲートは、価格設定や品ぞろえを強みとし、アフターコロナの逆風を乗り越えている。主なターゲットを初心者とし、サポートにも注力している。

駒崎勲代表がサバイバルゲームに夢中になったことをきっかけに事業を開始したという。

「草野球チームの仲間と始めてみたら思った以上に面白く、気付けばエアガンや装備などで1人当たり10万円程度使っていた」(駒崎代表)と振り返る。

自身の営業やIT業界のキャリアを生かし、独立した。そこから約20年間、EC事業を手がけている。

エアガンなどの販売は、すでに老舗などの競合が多いため、新規参入者として初心者や女性などのライト層をメインターゲットとした。

「エアガンはどこで買っても同じ製品。購入の敷居を下げるため、問い合わせ対応や初心者でも扱いやすい品ぞろえに注力した」(同)と話した。

開設時のECサイトには、あえて電話番号を目立つ位置に掲載したという。丁寧に相談に乗ることで、新規獲得だけでなくリピート購入の促進にも効果があった。

「ECは顔の見えない商売。現在はメールでの問い合わせが多い。返信の文面は基本的なことを徹底している」(同)と言う。

同社の強みは、価格設定と品ぞろえにある。在庫や売れ筋の傾向など、市場の状況は細かく把握し、仕入れ先とも密な連携をしている。

「顧客のことだけでなく、仕入れ先が求めていることも常に考える必要がある。競合が多いので、目立ちすぎず、でも確実に売り上げを出せるように、売り時と引き時を判断している」(同)と話した。

現在は回復傾向にあるが、アフターコロナや物価高などの逆風を感じていた。2023年6-8月期においては「外出需要が高まったことで、インドアで楽しめる商材が振るわなかった」(同)ため、過去最低の売上高になったという。

商品の価格が変動しやすいため、販売のタイミングも重要な要素だ。そこで、初心者層とマニア層のそれぞれに向けた情報発信や、「スーパーロングテール」(同)の品ぞろえに注力しているという。

「仕入れ先との関係性が強いため、修理パーツなどニッチなものもそろえやすい。仕入れ先からの配送にボトルネックがある場合は、自分で運転して注文のあった商品を取りに行くこともある」(同)といった小回りの良さで競争力を高めている。






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