2021.08.18

フューチャーショップ、4‐6月の流通額は昨対比106%の465億円 業種別の伸び率1位は「ゲーム・おもちゃ・ホビー」

SaaS型ECサイト構築プラットフォーム「futureshop」を提供するフューチャーショップは8月17日、「futureshop」シリーズの2021年4月~6月の流通額、業種調査の結果と、同時期に行った生活者のEC利用状況調査の結果を公開した。4月~6月の流通額は昨対比106%の465億円。業種別の昨対比トップ3には、「ゲーム・おもちゃ・ホビー」「ゴルフ用品」「ギフト」がランクインした。

SaaS型ECサイト構築プラットフォーム「futureshop」シリーズの2021年4月~6月の流通額は465億円(昨対比106.52%)となった。昨年の同時期、巣ごもりにより急激にEC化が進んだが、反動で減少することもなく堅調に利用が増加した。

「futureshop」を1年以上継続利用している店舗に対する流通額の調査によると、業種別の流通額昨対比トップ5は「ゲーム・おもちゃ・ホビー」「ゴルフ用品」「ギフト」「医薬品・コンタクト・介護」「水・ソフトドリンク」という結果となった。「ゲーム・おもちゃ・ホビー」「医薬品・コンタクト・介護」「水・ソフトドリンク」など、前回までの調査でもEC利用が多いものは継続して購入される一方、「ゴルフ用品」「ギフト」など、利用が進んだ商材もあったとしている。

【流通額昨対比TOP5】


同時に、期間中の生活者のEC利用状況の調査結果も公開した。同調査は、「futureshop」を利用する店舗から、2020年・2021年4月~6月の各月の注文件数が100件以上の500店舗を無作為に抽出し、注文件数の変化、購入単価の変化、新規顧客利用状況、決済手段の変化の4項目について尋ねたもの。

「注文件数の変化」では、デバイス全体、スマートフォン経由での注文数は、期間通して昨年同月より増加。一方、PC経由では、5月と6月はPC経由の注文数は減少した。4月のPC経由の購入が増加していることから、昨年の5月~6月はPCメインで情報収集やEC利用を行う人が一時的に増加した姿が推測されるとしている。その一方、スマートフォン利用は増加傾向にあり、スマートフォンユーザーのECサイトへの流入手段の検討や、ECサイト内の導線設計がより重要になってくるとの考えを示した。

【各月注文件数の昨対比推移】


「購入単価」の変化では、スマートフォン、PCの両デバイスとも増加した。PCの方が2割ほど購入単価が高い結果は継続している。なお、昨年同時期の調査内容では、同規模の自社ECでは購買単価の減少が見られた。一般的に購入単価は新規購入者に比べ会員既存会員が高い傾向にあることから、本調査期間では昨年度と比較し、既存会員が占める割合が高かったことが推測されるとしている。

【購入単価の変化】


会員機能を利用する494店舗を対象に調査した「新規顧客利用状況」では、昨対比の新規顧客利用増加率が4月は131.60%、5月は115.61%、6月は121.27%となった。昨年度のように新規会員が2倍~3倍ほど増加する状況ではないが、マイナスになることはなく、自社ECの新規利用も堅調に拡大し続けている。新規顧客獲得は自社ECでは大きなテーマだが、既存顧客へのリテンションに比べ、新規顧客獲得は一般的に高コストになりがちであるとし、堅調な成長フェーズに移行した今後は、自社ECの財産となる顧客台帳を基にしたコミュニケーション施策の実施、そしていかにリピート購入を促進できるかがテーマのひとつになると考えるとしている。

「決済手段の変化」では、利用された決済方法を「クレジットカード」「ID・QR決済(Amazon Pay、楽天ペイ(オンライン決済)、Apple Pay、PayPay、d払いやキャリア決済など)」「現金・その他決済(店頭払いや後払い、銀行振込やコンビニ払いなど)」の3つに分け、各月の総注文件数を1とした決済手段ごとの割合を算出。各月とも、「ID・QR決済」の利用が増加し、「クレジットカード」や「現金・その他」の利用は同水準もしくは減少という結果となった。

この1年のニュースとして、「PayPay」や「d払い」が「futureshop」シリーズでも導入可能になったこと、「楽天ペイ(オンライン決済)」が「futureshop」シリーズ全店舗で導入可能になったことを挙げ、自社ECでも「ID・QR決済」導入のハードルが下がり、利用可能なECサイトが増加したことが同調査結果につながったと推察している。また、上記調査を決済方法を3種類とも提供している店舗のみに限定した場合、「クレジットカード」の利用状況は変化せず、「現金・その他」の利用がわずかに「ID・QR決済」に流れている様子が見られた。

各決済方法の昨年同月比の成長率では、4月の126.20%を筆頭に、「ID・QR決済」が他の決済方法と比較し、利用が増加している傾向が見られた。



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