2022.07.15

「Shopee」、おもちゃ・ホビー企業の「越境EC」意識調査を実施 8割以上が実施済、未実施企業の約7割も注目

東南アジア・台湾で最大規模のECプラットフォーム「Shopee」の日本法人ショッピージャパンは7月11日、おもちゃ・ホビー系を販売するEC担当者、経営者・役員に対して実施した越境ECへの意識調査の結果を公開した。おもちゃ・ホビー系販売企業の8割以上が越境ECを実施しており、メリットとして約7割が「日本文化・製品が受け入れられやすい国が多い」と考えていることなどがわかった。

ショッピージャパンは、おもちゃ・ホビー系を販売するEC担当者、経営者・役員110名を対象にインターネット調査「おもちゃ・ホビーと越境ECに関する実態調査」を実施した。調査期間は、2022年6月24日~6月25日。

おもちゃ・ホビーの国内販売の課題を尋ねた問い(複数回答)では、「ヒット商品の有無が業績を大きく左右する」の回答が80.0%ともっとも多く、次いで「外出を控える消費者の『巣ごもり』需要が薄れている」が52.7%、「季節性が強く、催事に需要が集中し売上予測が難しい」が46.4%となった。



「おもちゃ・ホビーの国内販売の課題」で、「特にない」「わからない/答えられない」以外の回答をした人に、選択肢として選んだもの以外の課題を自由回答で求めたところ、「ネットゲームやsnsなどネットに興味が移行している」「値段が割高になってきた傾向があ」「何がヒットするかの予想が難しいので、仕入れがうまく行かない」「生活に必要のない物なので景気に大きく影響を受ける」「万人受けするものが少ない」「オリジナリティのあるアイテムが昔より少なくなった」「需要と供給のバランスが悪い」など69の回答が寄せられた。

自身の務め先での越境ECの実施を尋ねた問いでは、「実施している」が81.0%、「実施していない」が14.5%だった。



勤め先が越境ECを実施していると回答した人に、越境ECを実施して感じているメリットを尋ねた問い(複数回答)では、「日本文化・製品が受け入れられやすい国が多い」が68.5%、「開拓できる市場が大きい」が53.9%、「今後更なる経済成長が見込める」が52.8%と続いた。「おもちゃ・ホビーは東南アジアのファンが多い」も43.8%と4割を超える回答を得た。



「越境ECを実施して感じているメリット」で、「特にない」「わからない/答えられない」以外の回答をした人に、選択肢として選んだもの以外のメリットを自由回答で求めたところ、「敷居が低い」「海外の技術やデザイン等知らなかったことを学べる」「販売先が多い」「様々なバリエーションのアイテムが選べることが可能になった」「市場の拡大が期待できる」「何が売れるかわからない中でのテスト販売的な要素があるので期待している」など53の回答が寄せられた。

勤務先が越境ECを「実施している」と回答した人に、越境ECの実施エリアを尋ねたところ、「マレーシア」(59.6%)が最も多く、「シンガポール」(58.4%)、「台湾」(41.6%)と続いた。



勤務先が越境ECを「実施していない」と回答した人に、「今後越境ECを利用し、さらに販路拡大をしていきたいと思うか」を尋ねた問いでは、「非常にそう思う」(31.3%)、「ややそう思う」(37.5%)を合わせて約7割が越境ECに注目していることがわかった。「あまりそう思わない」は12.5%、「全くそう思わない」は6.2%に留まった。



「今後越境ECを利用し、さらに販路拡大をしていきたいと思うか」の問いで「非常にそう思う」または「ややそう思う」と回答した人に、越境ECのためのアクションを具体的に考えているかを尋ねたところ、「非常に考えている」が18.2%、「やや考えている」が72.7%と、9割以上が具体的なアクションを検討していることがわかった。



その理由(複数回答)としては、「開拓できる市場が大きいから」(81.8%)、「今後更なる経済成長が見込める」(36.4%)、「日本文化・製品が受け入れられやすい国が多い」(27.3%)が上位となった。



「今後越境ECを利用し、さらに販路拡大をしていきたいと思うか」の問いで「非常にそう思う」または「ややそう思う」と回答した人に、越境ECを実施したいエリアを尋ねたところ(複数回答)、1位は「シンガポール」(54.5%)、2位が「インドネシア」(45.5%)、3位が「台湾」(45.5%)となった。



勤務先が越境ECを実施していないと答えた人に「東南アジアと台湾を中心とした、出店無料かつマーケティングサポートがあるECプラットフォームがあれば利用したいか」を尋ねた問いでは、「非常にそう思う」が12.4%、「ややそう思う」が68.8%だった。



日本のアニメのおもちゃ人気が世界的に高まっており、最近ではポケモンカードも非常に売れていることから、日本製品の受け入れられやすい東南アジア・台湾で越境ECを行っている企業も多く、今回の調査においても未実施の企業の越境ECへの強い意欲がうかがえた。コロナ禍のECの普及も背景に、今後さらに越境ECが多くの企業で広がっていくことが予想され、進出先として東南アジア・台湾への注目が集まるのではないかと分析している。



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