2024.02.22

ニトリ、武井直CIOが語ったマーケットプレイスの本当の狙いとは?求める商材、出店のベネフィットにも言及

ニトリHD 常務執行役員 最高情報責任者(CIO) 武井直氏


今夏以降のEC刷新がきっかけに


ニトリHDは今年の夏から秋にかけて、ECサイトをリニューアルする計画がある。このリニューアル構想を検討する段階で、マーケットプレイスの導入を決めたという。



「総合サイトとして考えたときはアマゾンさんや楽天さん、ヤフーショッピングさんにはかなわない。ただ、目的を特化型にすれば、集客できる便利なサイトが作れると考えた。『暮らし』にフォーカスして、品ぞろえを一気に充実させ、何か『暮らし』の困りごとがあれば、ニトリのサイトを見ればいいんだと認知していただきたい。『暮らし』のポータルになれる会社はそんなにないはず。そこで早く1番を取りたいと考えた。品ぞろえに関しては自社ではスピードアップできない。多様化するお客さまの志向に自社製品だけでは対応は難しい。そこでマーケットプレイスを導入することを決めた」(同)と話す。



マーケットプレイス構築のためにMiraklのソリューションを選定した理由について、「自社開発や外部のソリューションの導入など、いろいろと調べた。マーケットプレイスの機能を持つパッケージのソフトウエアもあったが、日本の中できちんと使いものになるソリューションはMiraklしかなかった。日本でマーケットプレイスをやろうと思うと自社で開発するか、Miraklのソリューションを使うかの2択だった。われわれとしてはスピードアップするためにMiraklの導入を決めた」(同)と話す。


▲ニトリHD 常務執行役員 最高情報責任者(CIO) 武井直氏(左)とMirakl 代表取締役社長 佐藤恭平氏(右)

Miraklはフランス発のユニコーン企業(未上場で評価額10億ドル以上のベンチャー企業)であり、グローバルで450以上のマーケットプレイスを構築している。カルフール、メイシーズ、デカトロン、ベストバイ、H&M HOMEなど大手リテーラーのマーケットプレイス構築の実績がある。



日本においてもニトリHD以外にも三菱電機やフラッシュセール最大手のla belle vieなどがMiraklの導入を決め、マーケットプレイス構築を進めている。日本事業の2023年度の業績は前年比約3倍に成長しているという。

RECOMMEND合わせて読みたい

RELATED関連する記事

RANKING人気記事