2024.01.24

【9カ月でDL数16万件超】伊藤園がキャッシュレス自販機アプリ「CHACOCO」でビジネス層にリーチしているワケとは?

DGフィナンシャルテクノロジー 平岩知恵シニア セールス チーフ(左)と伊藤園 自販機部企画課 田村幸隆課長代理


飲料メーカーの伊藤園は、自動販売機用スマホアプリ「CHACOCO(チャココ)」を展開している。2023年12月には、アプリのダウンロード数が、サービス開始から9カ月で16万件を突破した。30~50代のビジネス層の利用が多いという。利用者が順調に増加してきた最大の要因は、サービス開始の段階から、スマホ決済の「Pay Pay」に対応したことで、いち早くユーザーのニーズに適応することができたことが利用者の拡大につながったとしている。「CHACOCO」の事業を主導している、自販機部企画課の田村幸隆課長代理と、「CHACOCO」の決済を裏で支える、決済代行のDGフィナンシャルテクノロジー・営業本部 コンサルティングセールス部の平岩知恵シニア・セールス・チーフに話を聞いた。



ビジネス層の利用頻度が高い「CHACOCO」


――「CHACOCO」について、教えてください。

田村:「CHACOCO」は、伊藤園の自動販売機で、スマホでキャッシュレス決済して飲み物が買える、スマートフォンアプリです。

「CHACOCO」のアプリをダウンロードして決済手段を連携し、「CHACOCO」が使える自動販売機で商品を選んでスマホをかざすと、現金を入れることなく商品を手にすることができます。2023年3月にサービスの展開を開始しました。現在、クレジットカードや、「PayPay」「LINE Pay」「楽天ペイ」「au PAY」、ドコモの「d払い」などの交通系・流通系電子マネーを含めると、12種類の決済手段を利用することができます。


▲「CHACOCO」専用の自販機でスマホアプリを連携し、決済手段を選ぶ


▲現金を使わずに飲料を購入できる


「CHACOCO」を通じて商品を購入すると、1本あたりにスタンプが1個貯まります。スタンプが15個貯まると、商品を一つ無料でもらえる特典もあります。

「CHACOCO」を利用できる自販機の端末は現在、日本全国に約2万台設置しています。伊藤園の自販機の約17%で「CHACOCO」を利用できます。オフィス街や企業の建物の休憩スペースなどに多く設置しています。

ーー「CHACOCO」はどんな層に利用されていますか?

田村:30~50代のビジネス層の利用頻度が高いです。さまざまなブランドとコラボしたキャンペーンなどによって、利用者が増えています。

コロナをきっかけに、自販機の利用は減少しました。ただ、2023年にアフターコロナとなってから、自販機の利用頻度はコロナ以前と同等に回復しています。

一方で、コロナをきっかけに、現金や硬貨の利用頻度が顕著に減少しています。アフターコロナになってからも、「日常的に現金を持っていない」という人も少なくありません。「PayPay」などを利用するキャッシュレス層が増えているのです。

そうしたキャッシュレス層とデジタルコミュニケーションを図るためのコミュニケーションツールとして、「CHACOCO」を開発しました。

「CHACOCO」は、キャッシュレスで飲み物が買えるだけでなく、キャンペーンや新製品のお知らせをアプリユーザーに通知する機能もあります。

2023年3月には、スマホゲームの「Pokémon GO」とコラボしたキャンペーンも実施しました。「PayPay」などPR決済会社と連動したキャンペーンを実施することによって、消費者の皆さまに「CHACOCO」を知っていただけるよう努めています。

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