2023.11.06

【進化するEC企業のリアル展開】ポップアップストアより「本格的」「手軽な」手法登場 ECのCPA半分の事例も


施術店舗で商品販売


ポップップストアよりも手軽なリアル展開の手法もある。

EC支援のテモナは、実店舗向けのサブスクECプラットフォーム「サブスク@」を利用する実店舗を通して、EC企業の商品を流通できるソリューション「BCモール」を提供している。


▲「BCモール」では施術店舗で商品販売が可能(写真はイメージ)

「『サブスク@』はマッサージ店や整体院、美容院、歯科医院など顧客に治療や施術する店舗が多く導入している。顧客の体に触れて施術するスタッフは顧客との信頼関係が築きやすく、コミュニケーションも取りやすい。そんな店舗を通してEC企業の商品を販売できる。実際、店舗スタッフが紹介した際にコンバージョン率はかなり高い」(佐川隼人社長)と話す。


▲リアルイベントでリアル店舗運営企業に商品をプレゼン

商品を流通できるのは、「サブスクストア」や「たまごリピート魂」などのカート導入企業のみ。「サブスク@」の導入企業に、商品をプレゼンできるリアルイベントも開催している。


駅ナカ自販機に出店


ダイレクト・ホールディングスは今年9月、自動販売機(自販機)が集まる実店舗「KAKUDAI BASE(カクダイベース)」1号店を明大前駅・京王線井の頭線下りホームに開設した。


▲自販機が集まる実店舗「KAKUDAI BASE」

EC企業やメーカーが新規顧客との新たな接点として人手をかけないポップアップストアのように活用できる。店頭にあるデジタルサイネージで商品認知を拡大することも可能だ。

「デジタルサイネージでは5分に1回くらいのペースで出品された商品を紹介する。駅ナカなので多くの人の目に触れる。一般的なデジタルサイネージ広告では、商品の認知は高められても、その場で購入できない。『KAKUDAI BASE』であれば、その場で自販機から購入でき、実際に商品を試してもらうことで新たなファンを作ることができる」(ダイレクト・ホールディングス イノベーション事業部 續大輔氏)と話す。


▲自販機店舗「KAKUDAI BASE」は店頭のデジタルサイネージで出品商品を紹介

次世代型の自販機店舗という話題性もあり、メディアでも数多く取り上げられている。EC企業が限定商品を自販機で提供し、ファンに楽しみを提供する場として活用するケースもあるという。

アフターコロナを迎え、リアル展開の手法が充実してきた。EC企業は自社に合った手法で効果的にリアル展開を行うことで、新たな顧客獲得や既存顧客との関係強化を実現できるだろう。






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