博報堂は7月10日、三井物産と共同で温室効果ガス削減を目指す新会社「Earth hacks（アースハックス）株式会社」を設立したと発表した。環境に配慮した商品を販売するショップを「ヤフーショッピング」に出店し、SDGs（持続可能な開発目標）に関心の高い顧客の獲得を狙う。
Earth hacksは脱炭素社会の実現に向けた情報発信や、温室効果ガス削減、環境に優しい商品の販売などを手掛けている。商品やサービスの二酸化炭素排出量の削減率を「デガボスコア」として表記する取り組みにも注力している。「デガボスコア46%」と表記された商品は、通常の方法で商品を製造したときと比べて、二酸化炭素を46%削減して製造したことを表す。
7月10日より、新たに味の素、ヤフーなどとの取り組みを開始した。味の素では、フードロス削減の実践喚起を目的とした専用サイト「TOO GOOD TO WASTE？捨てたもんじゃない!?」で紹介されている40個のフードロス削減レシピに「デカボスコア」を導入した。
▲フードロス削減レシピを公開ヤフーとは、「ヤフーショッピング」にて「デカボスコア」導入商品を購入できる「Earth hacks モール」を開設した。
同モールでは、廃材から製作した家具や和紙から作ったTシャツなど、約200商品を販売している。年内に1000商品以上の取り扱いを目指す。商品の環境への貢献度を可視化することで、環境意識の高いユーザーに利用を促す。
新会社設立の経緯について、「脱炭素という言葉に対して、まず何をしたらいいか分からないというのが消費者の本音だろう。このことを受け、当社はさまざまな取り組みを通じて、日常にある実は環境によい選択を発見させ、称賛することで、無理なく前向きにできる脱炭素アクションを増やしていく。気が付いたら脱炭素社会になっているという世界を作っていきたい」（関根澄人社長）と話す。
