2023.06.28

スキャンディット、78%が配達量の増加を指摘 ドライバー調査で明らかに

ドライバーは平均1日9個を配送


バーコードやIDなどをデータとしてキャプチャする「Scandit Smart Data Capture(スキャンディットスマートデータキャプチャー)」を展開するスキャンディットは6月14日、世界11カ国の配達ドライバーを対象とした調査レポート「グローバル調査レポート - 日本におけるラストワンマイルを担う ドライバーテクノロジー」を発表した。同調査によると、日本のドライバーの78%が配達量の増加を指摘しているという。調査結果から、配送ドライバーの役割の変化も明らかになった。業務で使用しているテクノロジーへの不満なども浮き彫りになったとしている。



6分半に1個配送


スキャンディットは22年8月に、世界11カ国の市場で、宅配物や郵便物の配送を行うドライバーを対象に調査を実施した。対象となったのは、日本のほか、イタリア、インド、英国、オーストラリアなどのドライバー。1217人からの回答を得たという。

調査では、日本人ドライバーの78%が、「過去5年間で配達量が増加した」と回答した。平均して6分半に一つの荷物を配送し、1人のドライバーが1時間ごとに九つの荷物を配達していることが明らかになった。

71%が「より速く業務を遂行することが求められるようになった」とも回答した。76%が「配達証明の写真提供などの新しいタスクが増えた」と回答したという。ドライバーの業務内容の変化による業務量の増加なども、深刻さを増しているとしている。
 
日本のドライバーの84%が、配達中にスマホなどを使って連絡を行っていることも分かったという。ドライバーは、玄関先で配達証明や、IDの確認、カーブサイドでの荷物の確認、業務中の顧客や本社との連絡などをスマホで行っているという。専用のスキャニングデバイスを使用している配送ドライバーはわずか12%だったとしている。
 

スキャン数は年間100億回超


スキャンディットでは、スキャン技術や文字認識技術を搭載した「スマートデータキャプチャープラットフォーム(SDK)」を展開している。ラストワンマイルの配送を行うドライバーが、商品のピッキングや配送、拠点間輸送などを行う際に、商品の箱をスマホで読み取ってデータに連携させることができる。スマホの画面上に、スキャンした商品の価格などのデータをARで表示することもできる。箱のバーコードが汚れていたり、環境が暗かったりしても、スキャンは可能だという。

「SDK」は、国内ではヤマト運輸などの大手配送会社に導入されている。イオンリテールなどの大手小売企業の配送部門にも採用されているという。

「SDK」を使った年間のスキャン回数は、年100億回以上に及ぶとしている。









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