2023.06.27

freee、スモールビジネスを体現する書店「透明書店」のEC展開 経営状況など「透明に」情報発信

透明書店 共同代表 岩見俊介氏

会計システムなどを提供するfreee(フリー)の「透明書店」は6月5日、ECサイトを開設した。経営状況や事業施策の情報を「透明」にし、スモールビジネス企業への情報発信を進める書店として、ECによる販路開拓に着手した。

透明書店は、「スモールビジネスに刺激を与え、応援する」(freee ブランドプロデューサー兼透明書店共同代表 岩見俊介氏)をコンセプトにした。freeeのメイン顧客である、中小企業や個人事業主のビジネスモデルに自ら取り組み、事業展開の試行錯誤のプロセスを発信する。

「freeeの本業とは正反対」(同)と言う書店業態で展開することにしたのは、自社の価値観を発信できると考えたためだ。

「書店の減少が叫ばれる中、独立系と呼ばれる小さな書店が増加している状況に着目した。スモールビジネスとして発展する可能性があると考えた」(同)。

ECサイトの開設も、スモールビジネスとしての事業戦略の一つだ。「今や小売業にとってECは当たり前になった。EC展開に取り組むことで、理解できることがある。また店に来るのが難しい人への販路を広げるという目的もある」(同)と言う。

透明書店は、取りそろえる書籍選びにも特徴がある。スモールビジネスの参考になる書籍や、小規模な出版社の流通が少ない本をラインアップ。「大型書店では出会えない」(同)本も多くあるようだ。


▲スモールビジネスを体現する透明書店

書籍のほか、オリジナルグッズも取りそろえる。アパレルグッズやステッカーなどを展開。前職でアパレル企業に在籍していた岩見氏が「自分が欲しいと思えるものを用意した」(同)。これらのオリジナルグッズは、売れ行きも好調だ。

ECサイトの開設から2週間で全国からの利用がある。「福岡や大阪のユーザーから注文があり、オリジナルグッズが売れた」(同)と話している。

今後は、取扱商品の拡充を進めていく考えで、EC限定のオリジナルグッズも用意していく予定。さらに、実店舗で企画中のコミュニティーやイベントのオンラインアーカイブ販売なども視野に入れている。








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