2023.02.12

人気のヴィーガン菓子店「ovgo Baker」、ECで新たな顧客にアプローチ Z世代から親世代までファン拡大

溝渕由樹社長

植物性の国産食材を使った焼き菓子店「ovgo Baker」を運営するovgoは昨秋、新たな顧客層にアプローチするため、ECサイトをリニューアルした。人気に火が付いた実店舗の売り上げをECが上回るように、本格的に運営やマーケティングに注力する。

同社はもともと小学校の同級生3人が、「自分たちが食べ続けたいと思えるクッキーを作りたい」という思いで始めた焼き菓子店だ。食を通じた環境問題への貢献や、ダイバーシティーの実現を目指し、「オーガニック(有機)」「ヴィーガン(動物性素材不使用)」などを志向する菓子を製造・販売している。


▲同級生と立ち上げ、日本橋・小伝馬町に初の路面店「ovgo Baker Edo St.」を開設

1月30日には、社会や環境に配慮した公益性の高い企業に対する国際的な認証制度「B Corpolation認証(B Corp)」を取得したと発表した。5つの厳しい基準を満たした企業が取得できる認証だという。国内では16社目で、飲食店では初めての認証企業になる。


▲「B Corpolation認証(B Corp)」を取得

「日本はヴィーガンに対するハードルが高いと思っている。ハードルを下げ、商品を通して社会に良いことだという認識が広まればいいと思う」(溝渕由樹社長)と話す。

顧客ターゲットであるZ世代の女性にアプローチするため、若者が多く集まる原宿などにポップアップショップを開設した。商品やロゴ、パッケージにもこだわり、かわいい見た目からファンになる顧客が増えている。


▲見た目もかわいいヴィーガンクッキー

社会性の高い商品コンセプトやかわいい見た目、本格的な味が多くの消費者の興味を引き、実店舗に顧客が集まっている。今後は全国の消費者が利用しやすいECサイトの強化を図る。

ECサイトのリニューアルとともに、サブスクリプション(定期購入)サービスの提供を開始した。朝食や間食、さまざまなシーンで定期的な利用を促している。

「よくECサイトで商品を購入してくださるお客さまがサブスクを利用してくれている。今後はデータを集めながら、効果的なアプローチ方法を探り、さらなる顧客獲得につなげたい」(同)と考えている。

若者の人気が高まる一方で、卵など動物性の素材を使用していないため、アレルギーを持つ子どもの親などからも支持を得ている。今後は親世代をターゲットにしたマーケティングも強化する予定だ。

集客の主軸であるインスタグラムでは、親世代に人気のあるインフルエンサーにも協力を呼びかけていく。SNSでアレルギーに対応した商品だという発信を強化し、新しい顧客の獲得を狙う。





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