2023.02.07

【ECモール 2023年の展望】『Qoo10』キム・ヤンス本部長「コスメに続き、ファッション・食品も高成長」

eBayJapan合同会社 Fashion&Beauty営業本部 本部長 キム・ヤンス氏

【ECソリューションマップ2023「モール&プラットフォーム編」】


eBayJapan合同会社(イーベイ・ジャパン)が運営する「Qoo10(キューテン)」は、コロナ特需の反動がある中でも、2022年の流通総額が2桁成長を継続している。強みのコスメに加え、2022年4月にファッション専門サイト「MOVE(ムーブ)」を開設し、ファッション分野の成長も加速させた。食品分野も好調だという。2023年も高い成長を計画している「Qoo10」の戦略について、Fashion&Beauty営業本部のキム・ヤンス本部長に聞いた。



――2022年の「Qoo10」の実績は?

コロナ禍で成長が高まっていたこともあり、2022年の流通総額の成長率は比較的、落ち着いている。それでも目標値は達成できそうだ(取材時は2022年12月中旬)。2桁以上の成長は継続できている。2023年も2桁成長を計画している。

――2022年4月に開設したファッション専門サイト「MOVE」の手応えは?

開設当初はバタバタしたこともあり、当初予定通りではないが、第4四半期(2022年10‐12月期)からは、売り上げの伸びが好調だ。販売店の拡大やサイトのUI/UXの改善効果が出ている。「Qoo10」の大型セール「メガ割」においても、「MOVE」の露出を高めており、その反応も良い。

「MOVE」はファッションに特化したサイトであるため、「Qoo10」とは商品の見せ方やカートなどが違う。既存の「Qoo10」ユーザーにも不慣れな部分があったかもしれないが、少しずつ慣れていただき利用していただけるようになってきた。「MOVE」の認知度も上がり、動画や画像などのコンテンツ、ユーザーのレビューなどもたまっていったことで、転換率も高まっている。

出店者も500社以上に拡大している。韓国系のブランドの方が早期に出店してくれた。国内ブランドも徐々に出店が進み、現在では200社以上に拡大している。在庫連動システムとの連携も進んでおり、国内ブランドの出店ペースはさらに上がりそうだ。

――「Qoo10」内で成長しているカテゴリーは?

やはりコスメが成長率も高い。韓国コスメに加えて、国内コスメの取り扱いも増え、成長を後押ししている。

食品も好調だ。メインの客層が20代の女性なので、ダイエット系などの健康食品や韓国食品の人気が高い。

コスメで取引のあるメーカーが、健康食品も扱っているケースは多い。コスメで販売力や客層を理解したメーカーが、ダイエット系などの健康食品も「Qoo10」で販売する事例が増えている。

韓国コスメの高い販売実績により、韓国における「Qoo10」の認知度は高まっている。韓国の食品メーカーからの引き合いも増えている。

今後、営業組織を整備し、国内外の食品メーカーの開拓をさらに強化しようと考えている。

リビング系(マスクや衛生用品も含む)やデジタル系は比較的、他のカテゴリーより成長率が低かった。コロナ禍で急速に高まったニーズの反動もあると思う。理美容系の家電や生活用品は、まだまだ伸びる余地がある。このカテゴリーの開拓も進めていきたい。

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