2022.11.11

Shopify Japan、「ブラックフライデー・サイバーマンデー」の消費者行動を調査 80%が買い物を予定

世界最大級のコマースプラットフォーム「Shopify(ショッピファイ)」の日本法人Shopify Japanはこのほど、11月25日からスタートする「ブラックフライデー・サイバーマンデー」(以下:BFCM)に先がけ、BFCMに関する消費行動の最新調査結果を発表するとともに、BFCMや年末年始キャンペーンについてのマーチャント向けHow Toガイドを公開した。調査に協力した日本の消費者の80%が「BFCMの4日間に買い物をする」と答え、約1/4が「今年のBFCMでも1万6,500円以上の支出を予定している」ことなどがわかった。今年の経済環境の変化が日本の消費者の消費志向に与える影響と、マーチャント(事業者)がピークセールの商戦期に目指すものを明らかにした。

ブラックフライデーは、アメリカの祝祭日である感謝祭(11月の第4木曜日)の翌日の金曜日を指すもので、クリスマス商戦の幕開けの日として知られている。サイバーマンデーは、さらにその週明けの月曜日を指し、オンライン上の大規模セールがスタートする日として定着している。双方ともアメリカでスタートしたが、現在では世界中のさまざまな国でブラックフライデーからサイバーマンデーまでの4日間が、年末商戦に向けたセールキャンペーン期間として浸透しつつある。

実際に、2,021年ののBFCMの期間、「Shopify」のマーチャント(事業者)たちは、過去最大の売上高を記録。総売上高は63億米ドルにのぼった。一方で2022年は、生活費の急激な上昇、サプライチェーンの乱れ、難しくなっているデジタル広告環境など、前年に比べて大きな環境の変化もあった。

こうしたなかShopify Japanは、2022年9月~2022年10月にShopfyが実施した調査から、日本の消費者2000人、および日本企業1000社に対する調査結果を公開した。

消費者に対する調査では、今年のBFCMの4日間に買い物をする予定があるかの問いに対し、80%の人が買い物の予定があると回答した。さらに回答者の4割が「今年の消費額は2021年よりも大きくなる予定である」とし、約1/4が「今年のBFCMで1万6,500円以上の支出を予定している」回答した。回答者の2/3が、「さらなる値上がりの前に、今のうちに商品を購入しようと考えている」こともわかったとしている。日本におけるBFCMは、欧米に比べると若干マイナーな存在かもしれないとしつつ、調査結果からは、日本の消費者が、今年はできる限りのBFCMキャンペーンを利用する傾向にあることがわかるとの見解を示した。



さらに同調査では、回答者の74%が「十分な情報を得た上で、購入を決定する前に多くのショップを回り、可能な限りのお買い得品を手に入れてから購入を決める予定」であることもわかった。さらにおよそ半数の48%が、「競合他社がより良い価格設定をしていれば、そちらに乗り換える」と回答しており、消費者が世界的なマクロ経済環境に押され、購買効率を最大限に高めたいと考えていることを表しているとした。

調査ではさらに、「より長く使えるものを買いたい」と答えた人が82%と圧倒的に多かったこともわかった。今年の消費者調査では、「より品質の高いものを購入したい」との考えが目立ったとしている。同時に62%の回答者が「大きな買い物をするよりも、自分の健康を向上させるために小さなものをいくつも買いたい」と答えている。

企業に対する調査では、対象になった日本企業1000社のうち半数が、2021年のBFCMから年末までの数週間に、年間売上の20%以上を「生み出している」と回答した。一方で、2022年にBFCMセールを実施するかの問いに対し、「実施する」と回答したのは20%に留まった。



この結果を受け、Shopify Japanは、BFCMがまだ主に海外の現象であるという認識が残っている結果であると推察。Shopifyの調査によると、ここ数年、消費者のBFCMへの関心はますます高まっているとし、お買い得感を求める消費者ニーズがあることを挙げ、プロモーション時期の活用をすすめている。

今回の調査においても、日本の消費者の回答者の半数近く(42%)が「第4四半期の買い物のほとんどをこの4日間だけで済ませる予定だ」と回答したことがわかった。
ブランド側が収益を上げるためにできることについては、57%が「割引の提供」が最も重要であると回答している。2022年は特に、誰もが購買効率の最大化を最重要視しているとし、ブランドができることの1つとして、事前にプロモーションし、キャンペーンを知らせることを挙げた。調査においても、回答者の59%が「BFCMなどのセール期間前にお得な情報を知りたがっている」ことを明らかにした。さらに、回答者の40%が、「ブランドのメーリングリストに登録し、最新のキャンペーン情報を入手している」と回答していることもわかった。

さらにShopfyでは、これらの調査結果に基づき、コマースが今年直面しているあらゆる課題(iOS 14.5以降の広告ターゲティングの制限、価格に敏感な消費者など)を考慮して作成した、マーチャント向けのBFCMや年末年始キャンペーンに関するHow to ガイドを公開。「年末商戦を勝ち抜くための指南書」と題し、BFCMを中心に、年末年始などの商戦期にも有効なテクニックを紹介している。

このガイドに記載している戦略や戦術は、代表的なECプラットフォーム「Shopify」の学びから生まれたものだとし、世界中のトップマーケターが成功するために実践している最先端の手法を取り入れたノウハウを紹介。広告キャンペーンにおける機械学習の新しい活用法から、Linkpopのような「Shopify」の最新ツールを使った最適な方法まで、2022年の今、コスト意識の高い消費者を獲得するために必要な多くの情報が含まれている。

How to ガイドの提供について、Shopfy Japan カントリーマネージャーの太原真氏は、「このHow to ガイドには、最先端のベストな戦略が盛り込まれています。この重要な時期にマーチャント(事業者)がより多くの売上を達成するために、このHow to ガイドが役立つことを願っています」と述べた。調査結果からも読み取れるように、消費者はさらなる値上がりを強く意識しており、How to ガイドに記した戦略は、2022年の最後の数週間、Shopify加盟店が優位に立つための一助になるとしている。




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