ブリージングデバイスのECを展開するBreather(ブリーザー)は2022年、リアルイベントの取り組みを強化している。ターミナル駅やタワーマンション、ヨガイベントなどで、リアルイベントを頻繁に実施しているという。同社のコンセプトは、「ひと休みをアップデートする」。こうしたコンセプトに共感した、多くのサラリーマンやOLが、リアルイベントで同社の商品に触れたという。リアルイベントがきっかけとなり、半年で4万人以上の人が、同社の公式LINEアカウントで、「友だち」として登録したという。
同社が販売するブリージングデバイス「ston s(ストン・エス)」では、一息吸い込むと、カートリッジ内のリキッドが熱せられ、白い蒸気が発生する。カートリッジには、カフェインやGABAなどを配合しているという。ミントやココナツなどのフレーバーがある。タールやニコチンは使用していない。
同社は、リアルイベントを5月から7月にかけて、東京都内を中心に、約10カ所で行った。ビールのイベント「オクトバーフェスト」や、新宿駅、上野駅に近いイベントスペースにも出店。三井不動産の運営するタワーマンションの広場では、移動販売車を使い、道行く人に商品を手に取ってもらうイベントを開催したという。
▲会場のようす大型連休中に出店した下北沢でのイベントでは、1日で500人以上の人が、ポップアップストアに来店したという。タワーマンションのイベントでは、1日に数百人が、商品を手に取り、そのうち3割程度が実際に商品を購入したとしている。
同社の商品は、「瞑想」と相性がいいことから、ヨガのイベントとも積極的にコラボレーンしているという。ヨガイベントに参加した人の中には、「『ston s』を使うと、五感が開き、集中しやすくなる」と感じる人もいるのだという。
同社の御神村友樹社長は、「当社の商品に興味を持ってくれるのは、コロナ禍の生活様式の変化などを通じて、生きづらさを感じている働く世代が多い。リアルイベントでは、こうした準顕在層にリーチできるようになった」と話す。
「友だち登録してくれた顧客に対しては、ブランドがLINEを通じて情報発信や、ニーズのヒアリングを行う『コミュニケーションコマース』を行っていきたい。新たな市場を開拓したい」(同)と話している。