2022.10.24

そごう・西武、自社ECサイト「e.デパート」半数がリピーター グループ会社の強み生かしLTV向上図る

デジタル戦略本部 e.デパート部 サイト制作担当部長 武藤豊氏

セブン&アイ・ホールディングス傘下の、そごう・西武は、自社ECサイト「e.デパート」をリニューアルオープンした。現在、同社のECの購入のうち、半数がリピーターだという。

同社の2022年2月期の同社のEC売り上げは50億7200万円。2023年2月期もEC売り上げは、堅調な成長による着地を見込んでいるという。

「e.デパート」は、9月7日にリニューアルオープンした。「リニューアルは、セブン&アイ・ホールディングスのDX化の施策の一つ」(デジタル戦略本部 e.デパート部 サイト制作担当部長 武藤豊氏)だとしている。

各社のECの「会員」は、「7(セブン)iD」でひも付けられ、グループ共通の会員として扱われるという。

グループ各社の顧客の購入データなどを可視化しながら、マーケティングを行っているそうだ。顧客接点を増やしLTV向上を図るとしている。


▲武藤豊氏

リニューアルのポイントは、顧客の利便性を追求した点にあるという。定量的・定性的にデータを分析した結果を基に、ボタンの配置から、画像のバランスまで、工夫を施し、サイトを開発したそうだ。 

リニューアル前後で比べると、PV数が大幅に伸長したという。同サイトで1顧客が見るページ数は、4.7ページから、6.2ページに増加したとしている。

スマートフォンユーザーの操作性の向上も図った。スマホユーザーが多く、平均8割を占めている。pcユーザーも、お歳暮などのシーズンになると、1割ほど増えるとしている。

「e.デパート」では、化粧品、食品、ギフト商材などが最もよく購入されているそうだ。「今後も商品ラインアップを強化していく」(同)としている。

「セブン&アイグループにおいては、事業会社を横断し、OMOの取り組みを今後も強化していく」(同)と言う。「オンライン・オフラインにおける、グループの顧客の購買データを活用し、ニーズに沿ったアプローチや訴求を行っている」としている。店舗・ECの相互送客を推進しているそうだ。

コロナの影響で、来店機会が減少したり、店舗のスペースが縮小したりしたことから、今まで実店舗を利用していた顧客が、ECを利用するようになる傾向があるという。その結果、2020年以降は、お歳暮・お中元シーズンのECの売り上げが、前年比2桁のペースで成長を続けているとしている。

さらに、同社のアプリを利用すれば、店頭・ECの両方で使用できるマイルがたまるというインセンティブも用意している。

リニューアルキャンペーンを訴求するチラシなどを置き、実店舗への訴求を行っているという。

百貨店で販売されている銘菓を、セブンイレブンの店舗で受け取れるサービスも展開。店頭受け取りを利用すると、送料が無料になるという。今後は、百貨店の化粧品「デパコス」を、セブンイレブンの店舗で受け取れるようにすることを検討中だとしている。





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